ダイエットの成功率を激しく高めるネット活用術とは?
「ダイエットの成功率を激しく高めるにはこれだ!」みたいな論文(1)が出ておりました。
これはカリフォルニア大学の研究で、ダイエット専門のオンラインSNSを調べたもの。具体的には、
- ObesityHelp.com
- WeightWatchers.com
という2つのサイトを使っております。どっちもダイエットに悩む人たちが集まるコミュニティで、自分の写真などを投稿して「これぐらい痩せました!」とか「目標体重に届きませんでした!」みたいな報告を行うんですな。
調査期間は4年で、数万におよぶ投稿をチェックしたところ、
- ダイエット中の自撮りを投稿した回数が多い人ほど痩せる!
って結果だったんですな。自分の目標を他人に話すのがいいのか?って問題については諸説あるんですけど、とりあえずダイエットについては効果が高いのではないか、と。
SNSに書き込む内容はなんでもよくて、「目標体重を達成!」のような成功談はもちろん、「またドカ食いしてしまった…」みたいな失敗談でもOK。とにかくダイエットの状況をSNSに投稿するのが大事らしい。
研究チームいわく、
周囲にゴール達成のパブリックコミットメントをすると、より成功率が高くなる。自分の成功と困難をSNSのコミュニティにシェアすることで、よりよい結果が得られるのだ。
この効果は、とくにダイエットに使いやすい。なぜなら、ダイエットでは「痩せた後」と「痩せる前」の画像を撮影して、オンラインでシェアしやすいからだ。
個人的な情報や写真をSNSにシェアすると、「より痩せた自分」という新たなアイデンティティが補強される。
とのこと。SNSを使うとピアプレッシャー(同調圧力ね)の要素が高まるだけでなく、「自分はダイエットに挑む人間なのだ!」といった新しい自己像を生み出すのにも役立つってことですな。
パブリックコミットメントの効果はとても強い。自分の立場を表明すれば約束を守る可能性は高まり、ダイエットの成功率も上がる。公的なアカウンタビリティーこそが成功の鍵なのだ。
パブリックコミットメントは直訳すると「公約」のことでして、なんでもいいから世間に向けて自分の目標を伝えるのがいいわけですね。これはわかりやすいポイントではないかと。
ただし、ここで大事なのは、あくまで「ダイエット専門」のSNSかコミュニティを選ぶことでしょうね。というのも、2016年のデータ(2)なんかを見てますと、
- インスタのダイエット系タグで投稿された写真を見ると、逆にメンタルがヘコむ!
って結論も出てるもんですから。その理由は簡単で、インスタって完璧な体型の写真ばっか投稿されるケースが多いんで、そんな画像を見続けてると自分のみじめさが際立っちゃうんですよね。その結果、「どうでもいいや!」って気分になり、逆に太ってしまう可能性もあったりとか。
まぁ日本だと減量に特化したSNSってまだ少ないんで、フェイスブックかなんかに有志を集めてクローズドなコミュニティを作るのがいいのかもしれませんねー。