俺と瞑想#1「瞑想を10年ちょい続けて、HRVがどう変化したか確かめてみよう!」
というわけで、瞑想を始めてから、気づけば12年ぐらい経っておりました(瞑想をしはじめたのが2013年ぐらいなんで)。その間、たまに休みつつもほぼ毎日なんらかの瞑想はしてまして、
- やってる瞑想の種類はめっちゃバラバラだが、基本的には呼吸瞑想が多い(一番しっくりくるんで)。あとはボディスキャン瞑想→オープンモニタリング瞑想→慈悲の瞑想みたいな順番。
- 1日の瞑想時間もバラバラだけど、だいたい1日30分ぐらいが多い。1回15分を2回に分けてやることも多い。
みたいに続けてます。瞑想をやりはじめたときは1日3時間とか試してたこともありましたけど、「さすがに日常生活に支障が出る!」「しかも、あんま意味を感じられない!」という理由から、だいたい1日30分に落ち着いた感じっすね。
なので、ざっくり計算してみると、現在まで約2,190時間を瞑想に費やしたことになりますんで、それによって「どんな変化があったのか(なかったのか)」を考えてみたいと思うわけです。ここまでやって何も変わってなかったら、悲しすぎますからねぇ。
で、「瞑想による変化」というと、よく言われるのは、
- 心が穏やかに!
- 集中力が上がる!
- 人生の悩みが消える!
みたいなヤツですけども、そんな主観的なことを言ってても仕方ないので、ここでは「瞑想によってバイタルがどう変わるか?」を見てみたいと思います。「瞑想をやってると、身体はどれぐらいリラックスモードに入るのか?」みたいな観点ですな。
あくまでサンプル数1の話題なんで、瞑想の効果を示す証拠としては激烈に弱いんですけど、まぁ「瞑想を10年ちょいやってた人間の体験談」ぐらいにとらえて、ご自分が瞑想をされる際の参考にしていただければと。
瞑想をやる前とやる後でHRVはどう動くのか?
ということで、まず見てみたいのがHRVであります。HRVは「心拍変動」と呼ばれるもので、心拍と心拍のあいだにある“ゆらぎ”を意味しております。私たちの心臓ってのは、メトロノームみたいに等間隔で脈打っているわけではありませんで、実際には「0.92秒→1.04秒→0.97秒→1.08秒」みたいに、拍と拍の間隔が微妙に揺れてるんですよ。
これまでの研究だと、このゆらぎが大きいほど身体はよくリラックスできているし、自律神経も柔軟に働いていると考えられるんですな。そのため、近年は、HRVを身体の回復システムの働きを見る指標として使われることが増えまして、AppleWatchとかでも重要なバイタルのひとつになってますね。
で、最近の私は、2024年に買ったガーミン 265sってランニング用のスマートウォッチを使ってHRVを計測しております。HRVの計測に関しては、どのスマートウォッチも割と正確なので、アップルウォッチユーザーだったらそっちを使ってもまったく問題なし。ただ、個人的にガーミンのほうが運動データとまとめて見やすいんで、こちらを愛用しております。さらに余談ですが、まだスマートウォッチでHRVが計測できなかった10年前は、耳たぶでHRVを計測する謎の機械をアメリカから輸入してたりしました。めっちゃ面倒だったなぁ……。
ということで、実際の例を見てみましょう。瞑想によるHRVのチェックは、測定の条件をそろえなきゃいけないので、私の場合は、
- 朝の同じ時間帯(午前9時)
- カフェインを摂取する前
- 朝にいつもと同じレベルの軽いウォーキングした後
- 15分間の呼吸瞑想
って感じで、連続して数字を見るようにしております。ガーミンの場合は、「ヘルススナップショット」って機能を使うと、手動でHRVの変化を記録できて便利(瞑想中のHRVの連続変化は取れませんが)。
そんなわけで、瞑想前・瞑想中・瞑想後の3点で「ヘルススナップショット」を取り、7日分のデータを並べてみたら、こんな感じになりました。
| 日 | 瞑想前HRV | 瞑想中HRV | 瞑想後HRV | 変化 |
|---|---|---|---|---|
| 1日目 | 62 ms | 78 ms | 70 ms | +16 ms |
| 2日目 | 66 ms | 84 ms | 74 ms | +18 ms |
| 3日目 | 64 ms | 81 ms | 72 ms | +17 ms |
| 4日目 | 55 ms | 61 ms | 59 ms | +6 ms |
| 5日目 | 67 ms | 85 ms | 75 ms | +18 ms |
| 6日目 | 70 ms | 89 ms | 78 ms | +19 ms |
| 7日目 | 58 ms | 69 ms | 64 ms | +11 ms |
平均してみると、こんな感じっすね。
| 測定タイミング | 平均HRV |
|---|---|
| 瞑想前 | 63.1 ms |
| 瞑想中 | 78.1 ms |
| 瞑想後 | 70.3 ms |
つまり、瞑想中は瞑想前に比べて、平均で約15 msほどHRVが上がっていた計算になりまして、個人的には「おー、思ったよりもHRVに影響が出てる!」って感じっすね。
ただし、ここで注意が必要なのは、HRVは呼吸の影響をかなり受けるところであります。瞑想中に呼吸がゆっくりになると、それだけでHRVが上がりやすくなりますんで、呼吸瞑想をやってれば、そりゃあ自律神経のゆらぎが見えやすくなるのは当然なわけです。なので、この結果を持って「俺はメンタルが強くなっている!」とか思わないほうが吉でしょうな。
ただ、この作業の何がいいのかと言いますと、この作業を何日か続けてみると、HRVが上がりやすい日の共通点が見えてくるとこです。たとえば、私のケースで言えば、
- 前日の睡眠がそこそこ取れている
- 朝から予定に追われていない
- カフェインを入れる前
- トレーニング疲労が強すぎない
- 空腹や食べすぎがない
- 座ったときに呼吸が自然に深くなる
みたいな日は、瞑想をした後のHRVの上がり幅が大きいんですよね。当たり前っちゃ当たり前の結論ですけど、実際の感覚としても「肩の力が抜けるなー」とか「胸のあたりのザワつきが減るなー」みたいな感じはありますねぇ。
一方で、HRVがほとんど上がらない日もありまして(上の表の4日目)、この日を振り返ってみると、そういえば前日の睡眠が短くて身体もこわばったなぁ、みたいな。こういった「ダメな日」のパターンが自分なりに見えてくるのも、HRV計測のよいとこですね。
瞑想で長期的なHRVのベースラインは上がったのか?
ちなみに、上記は短期的なHRVの話なので、ここで「長期的な変化はどうなの?」ってとこが気になる方もおりましょう。これについては、いちおう2013年と現在の平均の数字がありまして、
- 2013年のHRVベースライン=55ぐらい
- 2026年のHRVベースライン=65ぐらい
みたいになってまして、ここ12年で10ほどHRVが上がっております。基本、HRVは年齢とともに下がりやすいんで、この結果は良いことでありましょう。
ただ、これで「長期的に瞑想のおかげでHRVが上がった!」とは言えなくて、なにせHRVってのはストレスやら呼吸やらカフェインの量やらでガンガン変わるんで、瞑想の影響をよりわけるのはほぼ不可能なんすよ。中でも影響がデカいのが運動で、有酸素運動を続けてるとHRVは上がっていきますからねぇ。私の場合、特に2024年にガーミンを買ってからは有酸素運動の量が格段に増えてますんで、おそらくそのおかげなんだろうなぁ、と。
とはいえ、HRVに関して、瞑想を長く続けるメリットがあるのかないのかと言えば、個人的には「数字を見る前から、体感としてHRVの変動がわかるようになったなー」とは感じております。瞑想をやってると、
- 呼吸が浅いなー
- 身体が硬いなー
- 頭の中が急いでいるなー
- ちょっとしたことでイラッとするなー
みたいに、自分の身体変化へどうしても意識が向きますんで、そのおかげで「あー、今日は身体に余裕がない日だなぁ」って判断はしやすくなるんですよ。すると、そのおかげで1日の行動を少し変えることができまして、「トレーニングを軽めにするかー」「予定を減らすかー」「夕食を軽くするかー」ってな感じで調整が効きやすくなったんですよね。その意味では、瞑想でHRVが上がるというよりは、HRVが低いことに気づくために瞑想が役立つ……みたいなイメージですかねぇ。
ということで、「俺と瞑想」のHRV編についてまとめると、こんな感じです。
- 瞑想中はHRVが上がる日が多い。ただし、これは呼吸がゆっくりになった影響も大きそう。
- 長期的なHRV平均値には、運動・睡眠・食事・ストレスの影響が大きいが、おそらくHRVが低い日に行動を調整しやすくなるメリットが大きい……気がする
というわけで、なかなか地味な結論で恐縮ですが、なんせ明確な数値でわかるところが少ないジャンルなんで、いま言えるのはこんなとこっすね。私としては、心身の変化に気づきやすくなっただけでも良かったかなーと思ってますねぇ。


.jpg)
