有酸素運動は逆に太りやすくなるんじゃないのか?という話
過去に「痩せるための運動は筋トレだけで十分だと思う2つの理由」とか「どんなにヒマでもランニングだけはしちゃいけない6つの理由」なんて話を書いてきた当ブログ。
基本的にわたしは「有酸素運動でダイエットは超難しい!」と思っているわけですが、さらに調べてみると、有酸素運動は痩せづらいどことか太りやすくなるんじゃないの?と思えてきちゃいました。今日は、そのあたりについて簡単に書いてみます。
有酸素運動はストレスホルモンを出しまくる
まず引用したいのが、2012年の論文(1)。ざっくり言えば、マラソンやランニングのような有酸素運動は、ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを慢性的に上げちゃうことを実証した研究であります。
当ブログでもコルチゾールの害とその対策法については何度か書いてきましたが、実際、ストレスホルモンが多い人は、
- 心臓病にかかりやすい
- ガンを発症しやすい
- 内臓脂肪がつきやすい
といった傾向があることがわかってまして、俗に言う洋ナシ体型になりやすいと言われております。
有酸素運動は痩せるホルモンの分泌を減らす
次に取り上げるのが、2003年の論文(2)。有酸素運動とホルモンの分泌について調べた実験なんですけど、ランニングのような強めの有酸素運動を行うと、T3ホルモンの量が下がっちゃったというんですね。
T3は甲状腺から出るホルモンでして、脂肪を燃やす効果が知られております。こいつの分泌量が正常だと、体の代謝があがって脂肪が燃えやすくなり、同時に筋肉の機能もアップ。一方でT3が少ないと、体が一気に脂肪をためこもうとするので、どれだけ運動してもムダになっちゃうんですね。
有酸素運動は結局カロリー摂取を増やす
最後に2008年の論文(3)。学生のカロリー消費量について調べた研究なんですが、長期間の有酸素運動を行っている被験者ほど、せっかく消費したカロリーよりも平均で100kcalも多めに食べる傾向があったんですな。ランニングで200kcal使った場合は、その後で300kcal分の食事をしたくなっちゃうわけですね。
これは、「なぜジムに行くと逆に『太る』のか?」で紹介した理屈と同じでして、
- 有酸素運動をしたことに満足して、食欲のリミッターが外れてしまう
- 有酸素運動が食欲をアップさせて、結局は摂取カロリーが増えちゃう
の2点が大きな役割を果たしております。
まとめ
そんなわけで、いろいろと書いてきましたが、ざっくり有酸素運動で太りやすくなる理屈をまとめますと、
- 有酸素運動のストレスでコルチゾールが出て太りやすい体になる
- さらに有酸素運動で痩せるホルモンが出なくなる
- そこに、有酸素運動にともなう食べ過ぎが追い打ちをかける
- 太る!
って感じであります。もちろん、ランニングで痩せた方もいらっしゃるので絶対的な話じゃないわけですが、やっぱり有酸素運動をダイエットの手段に使うのは得策ではないかなーと思う次第です。
credit: MilitaryHealth via FindCC