恋人以外に惹かれたら浮気の始まりなのか?を調べた研究でわかった4つの分岐点
長く恋人や配偶者と暮らしている人でも、別の誰かを見て「この人、いいな」と思うことはあるはず。人間の注意は魅力的な人物へ自然に引きつけられるようにできてますんで、恋人ができた瞬間に他人への関心がゼロになるってことはまずないんで。
では、このようなパートナー以外への好意は、果たしていかに浮気にまで発展するのか?ってことで、ニューブランズウィック大学が面白い研究(R)が行っております。研究チームは、恋人以外への好意を「関係外への魅力」と呼んでまして、
パートナー以外への好意は、どのような条件で本命の関係を脅かすのか?
というポイントを調べたんですよ。
研究チームが調査したのは、いま長期的なパートナーがいる成人542人。そのうち358人については、4カ月後にも追跡調査を行ったんだそうな。
でもって、まず参加者に「過去に恋人以外の誰かに惹かれたことがあるか?」と尋ねたところ、結果は以下のような感じだったらしい。
- 1人に惹かれた経験がある:34%
- 2人に惹かれた経験がある:24%
- 3人に惹かれた経験がある:15%
- 4人以上に惹かれた経験がある:27%
- 参加者は平均して「気になる相手」と約2年前から知り合っており、好意も1年ほど続いていた
さらに、調査時点でも、参加者の半数は、少なくとも2人の別の相手に魅力を感じていたってことで、まぁそんなもんでしょうなぁ。
が、だからといって、当然ながらみんなが浮気をしていたわけではありませんで、
- 恋人以外への好意を認めた人のうち、実際にその相手とセックスしたのは約10%
- 好意を向けられた側の59%は、その感情の強さに気づいていなかった
って感じだったそうな。つまり、「誰かに惹かれることはよくあるが、その多くは本人の頭の中だけで終わる」ってことですね。
では、どのような場合に「ちょっと気になる相手」が浮気にまで進むのか?ってことで、すべての研究を分析したうえで、研究チームが注目したのは以下の4つであります。
- 関係への投資:現在の関係が終わったときに失うものの大きさのこと。ここでいう投資ってのは、お金だけの話ではなく、一緒に過ごした時間、共有した思い出、共通の友人、生活環境、将来の計画など、「別れたら失われるもの」全体を指す。一般に、この投資が大きい人ほど、現在のパートナーとの関係を維持しようとする可能性は上がる。別れれば多くの資源を失うため、魅力的な人物が現れても、そちらへ移るコストが高くなるからである。
- 関係への満足度:今回の研究で特に重要だったのが、現在のパートナーとの関係にどれだけ満足しているかだった。普段の関係から十分な喜びや安心感を得ている人ほど、コミットメントが高く、その関係も安定している傾向があった。逆に、当然ながら、現在の関係への不満が大きければ、第三者が魅力的に見えやすくなっていた。これは単に「恋人より優れた人を見つけた」という話ではなく、人は現在の関係に不満があると、別の相手の長所を高く評価しやすくなるからである。
- 性的な満足度:性的な関係を、楽しく、価値があり、満たされるものだと感じている人ほど、関係外の相手へ向かいにくい傾向もあった。もっとも、性的満足だけで浮気の有無が決まるわけではなく、性欲だけでなく、承認欲求、退屈、怒り、孤独感、新奇性への欲求など、さまざまな要因が関係してくる。なので、「浮気されたのは自分の性的魅力が足りなかったからだ」と考えるのも早計だと言える。
- 代わりの相手の魅力度:当然ながら、「気になる相手」の質を高く評価しているほど、その人へ乗り換えたい気持ちも強くなる。ここでいう質は、外見だけではなく、性格、知性、優しさ、社会的地位、自分との相性なども含まれる。
ということで、今の関係への投資や満足度が低く、代わりの相手が魅力的に見えるほど、浮気に進みやすくなるってことですね。
ちなみに、今回の結果で興味深いのは、「今のパートナーと別の相手への好意が強くても、それだけでは浮気願望や関係の破綻をうまく予測できなかった!」とも報告されてるとこです。なんでも、ここで重要だったのは現在の関係への満足度とコミットメントだったそうなんですよ。つまり、別の誰かに強く惹かれたからといって、現在の関係に満足し、そこに価値を感じていれば、多くの人は実際の行動には移さないわけですな。
そのため、研究チームは、恋人以外への好意が関係に与える影響を、「良性に近いネガティブな影響」と表現しておられます。完全に無害ではないものの、多くの場合、それだけで関係を破壊するほどの力はないんだよー、ってことですね。
以上を踏まえると、恋人以外に惹かれたときに大事なのは、
- 魅力的な人を見て心が動くところまでは、完全にはコントロールできないので、そこはあきらめる。
- 心理学的には、好意の存在そのものよりも、その好意を育てる環境を自分で作り始めたときのほうが危険。なので、相手との将来を繰り返し空想したり、パートナーと気になる相手を比べ続けたり、現在の関係の不満をその相手に相談したりし始めたら、単なる好意が次の段階へ進み始めたサインなので注意しておきたい。
- 逆に、他の人への好意を認めつつ、必要な境界線を引き、現在の関係の改善に注意を戻せるなら、好意はそのまま消えていく可能性が高い。
みたいな感じになるんでしょうな。もちろん、何を裏切りと感じるかはカップルによって違うんで、そこらへんの線引きは話し合っておいたほうがいいでしょうけども。



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