ぐっすり眠りたいなら高タンパク食だ!という実験結果
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当ブログでは大量の快眠法を紹介してきましたが、手つかずだったのが「タンパク質と睡眠」 に関する問題であります。
アミノ酸は睡眠に必要なホルモン(メラトニンやセロトニン)の原料になるんで、ぐっすり眠るにはタンパク質が欠かせないはず。なんですが、これまではタンパク質と睡眠について調べた研究が少なかったんですよ。
カロリー制限中の睡眠改善にタンパク質が効く?
しかし、近ごろ「高タンパク食が睡眠の質を上げる!」ってデータ(1)が出まして、ちょっと参考になりそうです。
これはパデュー大学の実験で、太りぎみの男女を対象に、以下の2パターンの実験を行ったんですね。
- 実験1
- 参加者は太りぎみの男女34名
- 全員、1日の摂取カロリーを750Kcalまで減らす
- 参加者を3グループにわけて、それぞれ総摂取カロリーの10%、20%、30%のタンパク質をとる
- 脂肪の量は総摂取カロリーの25%にそろえる
- 炭水化物はタンパク質量によって45〜65%に変わる
- 以上の食事を12週間続ける
- 実験2
- 参加者は太りぎみの男女60名
- 全員、1日の摂取カロリーを750Kcalまで減らす
- 参加者を2グループにわけて、それぞれ体重1kgあたり0.8gか1.5gのタンパク質をとる
- 脂肪の量は総摂取カロリーの25%にそろえる
- 以上の食事を16週間続ける
みたいな感じ。なかなかハードにカロリーを減らしてますねー。
体重1kgあたり1.5gのタンパク質を目指す
さて実験の結果はと言いますと、
- 実験1
- タンパク質20%グループは10%グループより睡眠の質が80%改善!
- ただしタンパク質30%グループの改善度は20%グループと差がなかった
- 実験2
- タンパク質1.5gグループは0.8gグループより睡眠の質が70%改善!
- 0.8gグループは睡眠の質に変化が見られなかった
- 動物性タンパクと植物性タンパクの違いは睡眠に関係がなかった
といった感じ。基本的にタンパク質を多めにとったほうが睡眠の質は上がるけど、その効果には上限があるみたいですね。
研究者いわく、
高タンパク食には様々なメリットがあるが、今回の実験では、ダイエット中の睡眠改善にも役立つことが明らかになった。
高タンパク食をとった参加者は、ほかにも体脂肪率の減少や筋肉量の維持、血圧の改善などが見られた。
とのこと。ダイエット中の方だけでなく、体脂肪を絞り込む「減量期」に入った方なども、最低でも体重1kgあたり1.5gのタンパク質を目指すのがよさそう。
もちろん、この実験はあくまで「カロリー制限中」の変化をみただけなんで、普通体重の人にも同じ効果が出るかは不明であります。ただし、アミノ酸がセロトニンやメラトニンを増やすのは間違いないんで、理論的には誰にでも効くんじゃないかなー、と。