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今週の小ネタ:浮気をしやすい人の性格、新しいことを記憶する方法、スポーツ専門家も信じるデタラメなど

Summary

 

ひとつのエントリにするほどでもないけど、なんとなく興味深い論文を紹介するコーナーです。

 

 

新しいことを勉強したら10分なにもするな!

これはヘリオット・ワット大学の実験(1)で、60人の若者に「写真を覚えてくださいねー」と指示したうえで、

 

  1. 10分だけ静かに休む
  2. 何か別のことをしてもらう

 

みたいなグループに分けたところ、10分だけじっと休んだグループの方が、写真のディテールまでハッキリと記憶。さらに、似たような写真を見せても「これは違う画像だ」と見抜く確率も上がったらしい。

 

 

要するに、以前に紹介したウェイクフルレストを同じメソッドが、新たな研究でも確認された形であります。とりあえず、新しい英単語なんかを記憶したら、すぐ別の作業に移らずに「なにもしない時間」を10分だけ作ってみると吉。

 

 

ナルシストが欲しがるアイテムとは?

こちらはサウサンプトン大学の実験(2)で、被験者たちのナルシストレベルを計測したうえで、いろんな商品を見せて「どんなプロダクトが欲しいの?」って質問をしたんですね。

 

 

それでなにがわかったかと言いますと、

 

予想したとおり、ナルシストな消費者は、自己イメージに適合している希少なプロダクトを選ぶ傾向が強い。この時にナルシストは、自分が選んだプロダクトの特徴をちゃんと評価しようとはしない。すなわち、「希少性」だけがナルシストのモチベーションになるのだ。

 

って感じ。要するに、ナルシストは商品の質や機能性じゃなくて、とにかく「珍しいもの」や「一点もの」って要素だけを基準に商品を選ぶんだ、と。さもありなんな研究ですなぁ。

 

 

浮気をしやすい人の性格とは?

こちらはオハイオ州立大学の実験(3)で、247人の学生に性格テストをしたうえで、全員の恋愛経験を調べたもの。まずは、その結果から言っちゃうと、

 

  • ナルシストほど浮気する!

 

って感じです。ここでもナルシストが出てきましたな。研究者いわく、

 

ナルシストたちは、相手に特定のパートナーがいようがいまいが気にしないようだ。そのため、相手の交際状況に関わらず、誰にでも口説いてかかるのだ。

 

だそうです。ナルシストは尊大で自己中心的なんで、相手にパートナーがいてもガンガンに口説いてかかるらしい。そりゃそうかもしれませんな。

 

 

スポーツの専門家でも意外とデタラメを信じてる件

こちらは国際スポーツ科学体育協議会の調査(4)。プロのスポーツコーチ550人にアンケートをして、「世間に広まりがちな疑似科学をどれぐらい信じてるか?」をチェックしたんですよ。

 

 

では、プロのスポーツコーチがなにを信じてるかと言いますと、

 

  • 人間には「右脳型と左脳型がある」というデタラメ:55%
  • 人間は脳の10%しか信じてないというデタラメ:22.6%

 

といったあたりがトップ2だったそうな。プロでも右脳型とか信じてるんですなぁ。以前にも「脳の専門家でも意外とデタラメを信じてる」って話があったんで、当然なのかもしれませんが。

 

 

いっぽうでプロが信じていなかったものは、

 

  • NLP
  • マイヤーブリッグスタイプ

 

みたいなやつ。さすがにこのへんは廃れてきたみたいで、普通に「成長マインドセット」とか「運動すれば頭がよくなる」のように、多くのデータで実証されたものを信じてたらしい。ここらへんはいいことっすね。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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