自分のメタ認知レベルはどれぐらいなの?を知るための30問
https://yuchrszk.blogspot.com/2022/02/30.html
こないだ「パレオチャンネル」のほうで「「メタ認知」で仕事のパフォーマンスを激しく上げる3つの方法」ってのを書きまして、わりと手軽にメタ認知のスキルを改善する方法を紹介したんですよ。その関連で、このブログでは「自分のメタ認知がどれぐらい向上したか?」を判断する方法を見てみようかと。
ここで使うのは「メタ認知質問紙法短縮版MCQ-30」という質問表(R)で、海外で使われる定番のテストを熊本大学などのチームが日本語化してくださったものです。ありがたい……。
これはおもに認知行動療法で使われるテストで、
- 自分は何を考えているのか?
- 自分は何を知ってい るのか?
- 自分には何が欠けているのか?
といったポイントを把握するのに役立ちます。テストは30問で構成されていて、この数値が高い人ほどメタ認知が高いと考えられるんですよ。自分のメタ認知レベルを把握するために、3ヶ月〜6ヶ月に1回ぐらいのペースで計測しておくと良いかもですな。
具体的には、それぞれの質問について
「1」…「当てはまらない」
「2」…「少しだけ当てはまる」
「3」…「やや当てはまる」
「4」…「非常に当てはまる」
の4点満点でお答えください。
- 自分の記憶を信用していない
- 決心する前に深く考えることができる
- 常に自分の考えていることを意識している
- 一度気になり始めると頭から離れなくなる
- 思考を制御できなければ作業ができない
- 記憶力がよくない
- 深く考えることでうまく取り組むことができる
- 自分の心の動きに深く注意を払っている
- 心配し始めると止まらなくなる
- 自分の思考を制御できないのは弱さの現れだ
- 自分がしたことの記憶に自信がない
- 深く考えることで仕事を円滑に行うことができる
- 自分の思考についてよく考えている
- 心配事で病気になるかもしれない
- いかなるときも思考を制御しておくべきだ
- 場所の記憶に自信がない
- 深く考えることで問題解決に役立つ
- 常に自分の思考について審査する
- 心配事があると無視できない
- 思考の中には考えてはいけないものがある
- 言葉や名前についての記憶に自信がない
- 頭の中をきちんとしておくには深く考える必要がある
- 自分の思考を監視している
- 心配事で気が狂うかもしれない
- 心配事を制御できないのは自分の責任である
- 時々記憶違いで失敗することがある
- 深く考えることで問題を事前に避けるのに役立つ
- 問題を考えているとき自分の思考傾向を意識している
- 心配事は脅威となる
- 制御しなければ罰せられる思考がある
採点が終わったら、以下の5項目ごとに合計点を出しましょう。
- 「認知的自信の欠如」=1,6,11,16,21,26の合計を出す
- 「心配事への積極的信念」=2,7,12,17,22,27の合計を出す
- 「認知的自己意識」=3,8,13,18,23,28の合計を出す
- 「思考制御不能と危険への消極的信念」=4,9,14,19,24,29の合計を出す
- 「迷信・罰・責任など思考一般への制御欲求の消極的信念」=5,10,15,20,25,30の合計を出す
この5項目は、それぞれ次の意味になります。
- 「認知的自信の欠如」=スコアが高いほど、記憶力や注意力といった認知の能力に自信が足りないという意味になる
- 「心配事への積極的信念」=スコアが高いほど、心配や不安を抱くのが好きで、心配しないと問題解決ができないと考えている
- 「認知的自己意識」=スコアが高いほど、自分の思考プロセスを考えるのがうまいと考えられる
- 「思考制御不能と危険への消極的信念」=スコアが高いほど、「心配は悪いことだ」と考えており、ネガティブな感情をコントロールできない不安が大きくなる
- 「迷信・罰・責任など思考一般への制御欲求の消極的信念」=スコアが高いほど、頭の中にある考えを他人に明かすとヤバいので、閉じ込めておくべきだと言う気持ちが強い
当然、この5つのなかでは「認知的自己意識」が高い人ほどよく、それ以外の要素が高い場合は問題が起きると考えられます。参考までに、日本人の平均値を紹介しておくので、ご自分の点数がどれぐらいのものかを判断する材料にしてみてください。ではまたー。
- 「認知的自信の欠如」= 12.70
- 「心配事への積極的信念」= 16.64
- 「認知的自己意識」= 14.66
- 「思考制御不能と危険への消極的信念」= 14.40
- 「迷信・罰・責任など思考一般への制御欲求の消極的信念」= 13.00