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1ヶ月の緑茶エキスで腸の調子がかなり良くなるんじゃないか?説


  

このブログでは定期的に茶カテキンをおすすめしてるわけです。なんせ茶カテキンってのは、脳機能の保護や癌予防などいろんなメリットが指摘されてまして、アンチエイジング好きなら緑茶は欠かせない飲料のひとつなんすよ。

 

 

でもって、新たなデータ(R)も緑茶の話で、まず結論からまとめておくと、

 

  • 緑茶エキスで腸の炎症が抑えられるかもよ!

 

みたいになります。「最高の体調」でも強調したとおり、腸の炎症ってのは現代人の大きな問題のひとつなんで、これが事実ならまことにすばらしいですね。研究者によれば、「メタボに関する健康リスクを緑茶で軽減できるかどうかを評価した最初の研究だ」とのことで、なかなか貴重な内容になってるんじゃないでしょうか。

 

 

これは、メタボリックシンドロームに悩む患者さん21名と健康な成人19名の合計40名を対象にしたテストで、

 

  1. みんなに28日間続けて緑茶エキスを飲んでもらう
  2. その後の28日間はプラセボを飲んでもらう

 

といった感じのクロスオーバー試験になってます。非常にわかりやすいですね。

 

 

で、結果はこんな感じになりました。

 

  • 参加者の空腹時の血糖値は、プラセボよりも緑茶エキスを摂取した人の方が低かった。
  • また、緑茶を摂取することで、便の炎症性タンパク質が減少しており、腸の炎症が抑えられることが示された。

 

ってことで、緑茶によって腸内の働きがよくなり、それによって血糖値も下がるんじゃないか?と思わせる結論ですね。

 

 

研究チームいわく、

 

この結果からわかるのは、緑茶エキスを1ヶ月飲むことで、メタボリックシンドロームと健康な人の両方で血糖値を下げることができるということ。そして、この血糖値の低下は、リーキーガットの減少と腸の炎症の減少に関連しているように見える。

 

とのこと。リーキーガットも「最高の体調」で強調したポイントで、腸のバリアに穴があいちゃう状態を意味しております。

 

 

近年では「リーキーガットがメタボの一因では?」って考え方がありまして、それというのも高血糖が腸のバリアにダメージを与え、そのせいでリーキーガットが誘発され、その結果としてメタボリックシンドロームの一因となるかもしれないんですね。さらに研究チームいわく、

 

腸管透過性または『リーキーガット』は、バクテリアや他の毒素が血流に入ることを可能にし、炎症につながる。その点で、緑茶は体内の炎症と戦うのを助ける抗酸化物質が豊富に含まれている。そのため、緑茶が腸の健康に及ぼす影響を調査するのは重要だ。

 

とのこと。まぁ現時点でリーキーガットは医学的な診断名として認められていないので、まだよくわからんとこも多いんですが、注意しておくにこしたことはないでしょうな。

 

 

ちなみに、この研究では1日あたり890mgの緑茶サプリを使ってまして、「かなり多いなー」って印象であります。たいていの緑茶エキスサプリはだいたい1回分が200〜400mgぐらいだったりするので、サプリを使うとだいぶ金がかかりそうっすね。

 

 

なので、緑茶を飲料として飲むのもアリですが、その場合は1日8杯まで(妊娠中の女性は1日6杯まで)が安全だとされてます。ただしm緑茶1杯(230gぐらい)には28mgのカフェインが含まれているので、高レベルのカフェインに弱い方はご注意ください。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。