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「ぐっすり眠れない……」を改善するのにベストな運動法とはなにか?


  

ぐっすり寝たいなら運動はマスト!って話は常識でしょう。体を動かすと身体的な疲労がたまるし、睡眠に必要なホルモンも出やすくなるしで、長期にわたって運動を続けるほど睡眠の質は上がるんですよ。

 

 

ということで、このブログでも運動と睡眠については何度も取り上げていて、

 

 

みたいな話を過去にまとめております。「眠れない……」という人は、とりあえず運動を気にしてみると良いでしょう。

 

 

で、そこで気になるのは、「睡眠の質を上げるには、どのような運動が良いのか?」ってポイントじゃないでしょうか。過去には「睡眠を改善したいなら、有酸素運動より筋トレのほうが優れているのでは?」みたいな話もありましたが、まだ明確な結論は出ていなかったんですよね。

 

 

そこで、新たなネットワークメタ分析(R)では、「ぐっすり眠るのに最適な運動とは?」って問題に、精度が高めな結論をだしてくれておりました。ありがてぇ……。

 


これは、過去の睡眠研究から35件のRCTをまとめたネットワークメタ分析で、不眠症に悩む高齢者3,519人(平均71歳)が対象。いろんな種類の運動が睡眠の質に及ぼす影響をチェックしてくれてます。

 


ここで比較の対象になった運動の種類には、

 

  • ウォーキング
  • 筋トレ
  • 持久力トレーニング
  • 上記の運動の組み合わせ
  • ヨガ
  • 太極拳
  • 八極拳

 

といった感じでして、中国拳法が多めなのがおもしろいっすね。

 

 

また、それぞれの研究によって運動の強度も異なってまして、低強度(6件)、低-中強度(5件)、中強度(18件)、中-強強度まで(4件)のように区分けされてます。平均的な研究期間は15週間で、運動の頻度は週1~7回までさまざま。1セッションあたりの運動量も、20~120分までと、こちらもさまざまだったそうです。

 

 

それでは、分析の結果を見てみましょうー。

 

  • 全体として、どのタイプの運動でも、運動をしない場合よりは間違いなく睡眠の質が改善される(これは当たり前ですな)。

 

  • 運動の種類を比較した場合は、ウォーキングと組み合わせた持久力トレーニングが、不眠症を改善するために最も効果的だった。

 

  • 最適な結果を得るためには、1回40-60分の運動を週に2-7回、少なくとも8週間にわたって行うのが良いと考えられる。

 

みたいになります。「持久力トレーニング」ってのは、心肺機能が高まるような運動ならなんでもよくて、

 

 

といった感じなので、ここからお好きなものを選んでいただければと。個人的には「スプリント・インターバル・トレーニング」などがオススメですが、あまり持久力トレーニングに慣れていない方は「インターバル速歩」などをお試しいただくとよいでしょう。これらのトレーニングに、普通のウォーキングを1日30分ぐらい組み合わせればいいんじゃないでしょうか。

 

 

まー、この研究は、比較された運動の種類が限られているため、今回の結論が決定打ってわけではありません。たとえば、ノルディックウォーキングのように、高齢者がよく行う運動は考慮されてませんしね。また、この研究は不眠の高齢者さんしか対象にしていないので、若い人でも同じ傾向が認められるかは謎であります(おそらく若者でも持久力トレーニングが有効だろうとは思いますが)。

 

 

そこは注意しつつも、「睡眠を改善するために運動しよう!」と思ったときは、まずはお好きな持久力トレーニングからスタートしてみるのが良さそうであります。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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