クレアチンは「飲んだその日」に頭を良くするのか?という面白い話
クレアチンといえば、このブログで最頻出の筋トレサプリ。筋肉の中にあるクレアチン量を増やすことで、筋力や筋持久力などを改善してくれるってことで、私も毎日飲んでおります。
ただし、クレアチンにはひとつ面倒なところがありまして、基本的には飲んですぐ効くわけじゃないんですよ。一般には、
- 毎日5gぐらいを数週間続ける
- または、最初に1日20gほどを5〜7日飲む「ローディング」をする
って感じで、筋肉のクレアチン量を増やしてから効果が出てくるものだと考えられてるんですな。
ところが最近になって、「もしかしてクレアチンって、1回飲むだけでも脳には効くんじゃない?」みたいなデータ(R)が出てきてまして、これがなかなか面白い。
これは20〜40歳の健康な男女29人を対象にした研究で、チームはまず全員に24時間ほど完徹するように指示。その際に、
- クレアチンを体重1kgあたり0.2g飲む
- プラセボを飲む
という2つの条件のどちらかを実行してもらったんだそうな。体重70kgの人ならクレアチン14gぐらいなんで、かなりの量ですね。
でもって、その後で、
- 注意力
- 反応速度
- 言語記憶
- ワーキングメモリ
- 論理的推論
- 数的能力
などを深夜から早朝にかけて何度もチェックしたところ、こんな結果が出たらしい。
- 当然ながら、徹夜をすると参加者の認知機能は落ちた。
- ところがクレアチンを飲んだ場合には、その低下がいくらかマシだった。
- 特にメリットがあったのが論理的推論で、プラセボに比べて成績が改善していた。
- 他にも数的能力や言語処理速度、注意力などでクレアチンに有利な傾向が見られた。
ってことで、どうやらクレアチンを飲むと寝不足で落ちるはずの認知能力が、なんぼか保たれるみたいっすね。こりゃあなかなかよいですな。
じゃあ、なぜ「寝不足にクレアチンが効くのか?」ってとこが気になりますけど、この点については、
- 睡眠不足になると、脳は普段よりもエネルギーが必要になり、クレアチンが不足する。
- その結果、寝不足の時は、一時的に外部のクレアチンを利用しやすくなる。
みたいなことが起きてるんじゃないか、と推測されております。通常、脳は外部のクレアチンを必要としないんだけど、寝不足の時は別だってことですね。
なので、これは逆もまた然りで、睡眠がちゃんと足りてる時にクレアチンを大量に飲んでも、別に頭はよくならないって意味でもありましょう。あくまでクレアチンで脳機能が上がるのは、身体が緊急状態に追い込まれたときだけだと考えたほうが良さそうであります。
というわけで、今回の話をまとめると、
- クレアチンは、たぶん普通の状態で飲んでも、即効性のあるスマートドラッグにはならない。
- しかし、寝不足などで脳がエネルギー的に追い込まれているときには、1回の大量摂取が認知能力の低下を救ってくれるかも
みたいな感じっすね。そう考えますと、
- 夜勤
- 徹夜作業
- 長距離移動や時差ボケ
- 睡眠不足での仕事
- 寝不足での試合や競技
みたいな状況では、クレアチンを試してみるのもいいかもですね。
具体的な使い方としては、
- 睡眠不足時に0.1〜0.35g/kgを認知作業の数時間前に摂取する!
って具合に試してみると、パフォーマンス低下を多少は防げる可能性があるんじゃないかと。体重70kgなら7〜24.5gなので、一般的な1日5gよりかなり多い量ですね。
もちろん研究数はまだ少ないので、「徹夜するときはクレアチン20g!」と断言できるわけじゃないですけども、これまでは「クレアチンは毎日飲んで少しずつ蓄えるもの!」と言われてきたので、「脳がピンチのときだけ即効性を発揮するかもしれない」って使い道が見えてきたのは面白いところであります。



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