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ダイエットは「ずっと頑張る」より、途中で休んだほうがいいんじゃないか?説

   


ダイエットといえば、いかにカロリーを減らすかの勝負なわけです。当たり前ですが、体脂肪を減らすには消費カロリーより摂取カロリーを少なくする必要があるんで。

 

なので、「今日は疲れたから普通に食べよう」とか「今週はダイエットを休もう」みたいなことをすると、「せっかくの努力が台無しになるのでは?」と思う人も多いんじゃないでしょうか。

 

 

定期的にダイエットを休んでも、普通に痩せられるんじゃないか?

ところが、最近の研究(R)を見ると、あえて定期的にダイエットを休んでも、普通のカロリー制限と同じぐらい痩せられるかもしれないというから面白いもんです。

 

この研究は、肥満のある18〜65歳の女性30人を集めたもので、研究チームは、参加者を大きく2つのグループに分けております。

 

  1. 普通のダイエット:毎日、必要カロリーより25%少ない食事を12週間続ける。

  2. 休憩ありダイエット:基本的には25%のカロリー制限をするものの、7日目だけは体重を維持できる量まで食事を増やす。さらに5週目と10週目は、丸ごと1週間ダイエットを休んで維持カロリーまで食べる。

 

この時、休憩日のカロリーは、主に炭水化物を増やすことで調整したそうな。つまり「休憩ありダイエット」をしたグループは、「6日ダイエットしたら1日休み、さらに途中で長めの休暇も入れる」みたいな感じでダイエットを進めたわけですね。当然ながら、トータルで見れば、休憩ありグループのほうが、カロリー摂取量は大きくなります。

 

 

ところが、体脂肪の減り方はほとんど変わらなかった

で、12週間後にどんな結果が出たかと言いますと、

 

  • 毎日ダイエット:体重 −7.5kg
  • 休憩ありダイエット:体重 −6.8kg

 

さらに体脂肪率は、

 

  • 毎日ダイエット:−6.7%
  • 休憩あり:−6.0%

 

という結果だったというんですな。もちろん多少の差はありますけど、全体としてはかなり似たような減り方をしてますね。

 

先ほども書いたとおり、休憩ありダイエットグループのほうが、もともと設定された総摂取カロリーは大きかったはず。それなのに、ほぼ同じだけ脂肪が減ったというから面白いもんです。

 

 

「休むと代謝が回復する!」とまでは言えない

では、なぜこんなことが起きたんでしょうか? これについては、昔から「カロリー制限をいったん止めることで、低下した代謝が回復するのでは?」って説があるのを、ご存じの方も多いでしょう。

 

実際、カロリー制限をしてると、体重そのものが軽くなるので基礎代謝は落ちますし、さらに身体が効率よく動くようになって、以前より少ないエネルギーで同じ活動をこなせるようになるんですよ。

 

これに加えて、体重の減少だけでは説明できないほど安静時消費エネルギーが下がる「適応性熱産生」が起こる場合もありますからね。そのため、これまでは「途中で普通に食べる日を作れば、身体の省エネ化を防げるのでは?」と考えられてきたわけですな。

 

しかし、残念ながら、今回の研究だけではそこまではわからず。ここでは代謝や食欲に関係する生理学的なメカニズムを十分に測っていないため、ダイエット休憩によって代謝低下が防がれたのかどうかはわからん!としか言いようがないんですよ。

 

 

むしろ重要なのは「続けやすさ」かもしれない

じゃあ、何が効いていたのかってことですけども、現時点でもっともありそうなのは、休憩を入れたほうがダイエットを続けやすかったって説明じゃないでしょうか。

 

というのも、今回のデータを見てると、「休憩ありダイエット」グループのほうが、「毎日ダイエット」グループよりも食事ルールを守る割合が数ポイント高めになってるみたいなんで。要するに、

 

  • 毎日25%減らすように言われると、しんどくなって予定より食べちゃうケースが増える
  • しかし、「日曜日は普通に食べていい」「数週間したら休憩週間が来る」と最初から決まっていたほうが、制限する日はちゃんと制限しやすかった可能性がある

 

みたいな話です。なので、実際には「毎日ダイエット」グループも、それなりにカロリーを摂取してたんじゃなかろうか、と。

 

 

過去の研究では結果が割れているから、判断は難しかったりする

ただし、この研究を見ただけで「休憩ありダイエットは良い!」と考えるのは早くてですね、なんせ過去の研究では結論がバラついてるもんですから。ざっくりまとめると、

 

  • 肥満のある男性を対象にしたMATADOR研究では、休憩を入れたグループのほうが体重と体脂肪が大きく減り、安静時エネルギー消費の低下も少なかったと報告されている(R)。
  • 一方で、肥満のある閉経後女性を対象にした研究では、途中で維持カロリー期間を入れても、普通のカロリー制限より体重や体脂肪、代謝で優れた結果は確認されてない(R)。
  • さらに、筋トレをしている人たちを対象にした研究では、ダイエット休憩を入れても、体脂肪や安静時消費エネルギーに明確なメリットは確認されなかった(R)。

 

みたいな感じです。なので現時点では、ダイエット休憩には特別なメリットがある!とまでは言えないでしょうな。

 

ってことで、話をまとめると、

 

  • ダイエット中に維持カロリーまで食べる日や週を作っても、ちゃんと痩せられるっぽい

  • ただし、普通のカロリー制限より大きく痩せるとは限らないし、別にダイエット休憩のおかげで「代謝が復活する」ってわけでもなさそう

 

って感じです。まぁ、個人的には、ダイエット休憩ってのは「代謝をリセットする技術」とかじゃなくて、「長期的にダイエットを続けるための作戦」ぐらいに考えておくのがよろしいかと思いますな。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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