市販のプロバイオティクスには目当ての菌が入ってないかもだぞ!という調査のお話
「市販のプロバイオティクスに気をつけろ!」って内容の研究(R)が出ておりました。まず結論から言うと、
- 世の中で売られている腸内細菌サプリの多くは、違う菌が入ってるかもしんないぞ!
みたいになります。いまプロバイオティクスをお飲みの方には、ちょっといやになっちゃうデータですな。
これはカリフォルニア大学などの研究で、おもにビフィズス菌をふくむプロバイオティクスのサプリを17種類ほど集めて、それぞれ1商品ごとに異なるロットから2本ずつボトルを選んだとのこと。
各ボトルからは2つのサンプルを評価して製品ごとに合計4回のテストを実行(同じ製品のバリエーションを測定するため)。すべてのサンプルでDNA分析を行った結果を成分表と比べて、「ちゃんとメーカーの主張どおりの菌が入ってるか?」ってとこを調べております。
ちなみに、サンプルを正確に試験するために、ここではポリメラーゼ連鎖反応 (PCR) を使ってまして、各商品のDNAをガッツリ調べたみたい。こりゃいいっすね。
では、ざっくりと結果を見てみましょうー。
- 3つの商品はロットごとに菌の種類や数がバラバラだった
- 9つの商品には、成分表に記載されていないビフィズス菌が入っていた
- 12の商品に成分表に記載されている菌が入っていなかった
- 4つの商品には成分表に記載されていないビフィズス菌以外の種がが入っていた
- すべてのテストを完全にクリア製品は1つだけだった
いやー、わりと散々なことになってますね。なかでも多かったのはビフィズス菌の亜種を混同しちゃうケースで、成分表とは異なる菌が入る大きな原因のひとつだったとのこと。確かにビフィズス菌といってもいろんな種類がありすぎて、亜種までふくまれるとワケがわからなくなりますもんねぇ‥‥。
ということで、プロバイオティクスの品質管理はわりと雑な印象っすね。果たしてどれぐらいの商品がミスラベルをしてるのかは謎ですけども、サプリの品質管理問題はなかなか深刻でして、例え市販のハーブ系サプリを調べたば2013年のテスト(R)でも、
- 44の商品のうち59%に成分表に載ってないハーブが入ってた!
みたいな報告が出てたりします。まぁハーブ系に比べるとプロバイオティクスは安全性が高いので、ミスラベルで何らかの害が出る可能性は低いでしょうが、目当ての菌が入ってなかったらがっかりですわな。
ちなみに、私がサプリを選ぶときは第三者機関がチェックした商品を参考にしてまして、
あたりを見ることが多いっすね。こればかりは個人の力じゃどうにもならないですからねぇ。