「俺は能力があるのだ!」って自慢はどんな時にするべきなのか?問題
自慢をする人は嫌われる!ってのは、わざわざ言われるまでもない話でございますが、ブラウン大学などにより研究(R)では、
- 自慢が役立つこともある!
って結論になってておもしろかったです。これがどんな調査だったのかと言いますと、全部で約600人の参加者を集めて、
- 「能力テストで平均より良い点数を取ったぜ!」と自慢する人
- 「能力テストで平均より低い点数を取ったぜ!」と謙遜する人
という2種類のの人たちの紹介文を読んでもらったんだそうな。さらに、この紹介文には以下の要素が加わっていたらしい。
- その人たちが、能力テストで実際にどれぐらいの点数を取ったかがわかる
つまり、本当は点数が低いのに「俺は能力が高いぜ!」と自慢していた場合は、すぐにバレてしまう設定になってたわけっすね。
その上で、みんなに「この人の印象はどうですか?」と尋ねたところ、結果はこんな感じになりました。
▼自分の頭の良さを自慢して、実際に頭が良い人の場合
- ほとんどの参加者は、自分の頭の良さを自慢して、さらに実際にテストの点が高かった人を、「もっとも有能だ!」と判断した(まぁこれは当たり前ですよね)
- ただし、自分の頭の良さを自慢する人は、いくら本当に能力が高かったとしても「道徳的にはイマイチな人間だ」と判断された(これもわかりやすいですね)
▼自分の頭の良さを自慢するが、実際には頭が悪い人の場合
- 自分の頭の良さを自慢していたが、実際のテストの結果が悪かった人に対しては、ほとんどの参加者は「この人はめちゃくちゃ能力が低いし人間性もダメだ!」と評価された
▼自分の頭の良さを自慢するが、実際には頭が良いのか悪いのかわからない場合
- 自分の頭の良さを自慢している人がいたが、その人のテストの成績がわからない場合は、「この人は道徳心は低いかもしれないが、実際に能力は高いはずだ!」と評価された
ってことでして、これらの結果をふまえた上で、研究チームはこんなことを言ってます。
「果たして自分は自慢をすべきか? それとも何も言わないでおくべきか?」を知りたい人は、まず自分の目的と状況をはっきりさせた方がいい。
要するに「自慢が効果を持つかどうか?」ってのは、
- 自分は他人から能力が高いと思われたいのか?
- それとも、道徳心がある人間だと思われたいのか?
- さらに、自分の能力を裏付ける客観的な証拠はあるのか?
って要素に左右されるんで、手始めにそこを確認しようねーってことですね。
さらに研究チームいわく、
もし、あなたの目的が、自分の好感度、信頼度、倫理観のアピールにあるなら答えは簡単。この場合は、謙虚さが最良の選択肢になる。
しかし、あなたの目的が自分の能力(知性や仕事のスキル)のアピールにあるならば、事態は複雑になる。ここで自慢を使うべきなのは、
(a)その主張を裏付ける証拠がある
(b)裏付ける証拠が明らかになる可能性はない
と確信できる場合に限る。もしもあなたの主張を裏切るような証拠があるなら、やはり謙虚さが最良の選択肢になるだろう。
ってことで、本当に能力が高い証拠が存在するか、「嘘が絶対にバレない」と確信できる状況でない限り自慢は逆効果だぞ!ってことですね。まぁ現代は昔よりも嘘がバレやすい環境なので、基本的には謙虚さを保ちつつ、実際に「これは自分の能力を示す間違いない証拠だ!」ってのが得られた時にだけ自慢するのが良さそうっすね。
ちなみに、「自分に自信がなくて……」といった人もいるかと思いますが、そのような人に対しては、チームはこんなアドバイスをしております。
今回の研究結果は、自分の能力に自信がない人にとって興味深い教訓になる。客観的な評価の結果が得られない限り、あなたは"自己に関する評価を行わない”のが最適な戦略になるかもしれない。
うーん、これも納得。