便秘にはサイリウム?不溶性食物繊維?17件のRCTで比べた結果
「便秘には、どの食物繊維がいちばん効くの?」って問題を調べたネットワークメタ分析(R)が出ておりました。便秘対策といえば食物繊維ですが、食物繊維にもいろんな種類がありまして、
- 水に溶けてゲル状になる「水溶性食物繊維」
- 水に溶けずに便のかさを増やす「不溶性食物繊維」
- 腸内細菌のエサになる「プレバイオティクス」
- 小腸で消化されず大腸まで届く「レジスタントスターチ」
といった感じでそれぞれ働き方が違うもんで、どれを選べばいいのかがわかりにくいんですよね。そこで研究チームは、慢性的な便秘には、どのタイプの食物繊維がもっとも有効なのか?をまとめて調べてくれたわけです。これはありがたい!
17件のRCTで食物繊維を比べてみたら…
今回の研究は、過去に行われた17件のRCTをまとめたネットワークメタ分析。対象になったのは、慢性的な便秘に悩む成人1423人で、実験の期間は14〜84日になってます。
その上で研究チームは、実験で使われた食物繊維を、
- 粘性のある水溶性食物繊維
- 不溶性食物繊維
- 複数の成分を混ぜた食物繊維
- プレバイオティクス食物繊維
- レジスタントスターチ
などに分類。それぞれが、プラセボや便秘薬と比べてどれぐらい有効だったのかをチェックしたんですな。
ちなみに、ネットワークメタ分析ってのは、直に効果を比べた研究だけでなく、間接的なデータも利用して複数の治療法に順位をつける手法のことです。たとえば、「サイリウム vs. プラセボ」と「不溶性食物繊維 vs. プラセボ」の研究があれば、そのデータを使ってサイリウムと不溶性食物繊維の効果を間接的に比べられるわけですね。
排便のしやすさにはサイリウム系が有望
では、分析の結果を見てみましょう。まず一番大事なポイントとしては、
- 数ある食物繊維のなかで、もっとも便秘の改善に役立ったのは、粘性のある水溶性食物繊維だった!
みたいな感じだったそうな。粘性のある水溶性食物繊維ってのは「サイリウム」が代表的で、こいつは水分を吸収するとゲル状にふくらむ性質を持ってるんですよ。
このタイプの食物繊維は、
- 排便時のいきみを減らす
- 便の硬さを改善する
- 排便の回数を増やす
といった項目で、もっとも高い順位になっておりました。なんで、「便が硬くて出しにくい」「トイレで強くいきまないと出ない」「排便回数が少ない」といった問題には、サイリウムのような粘性のある水溶性食物繊維が役立つでしょうな。
便秘の不快さには不溶性食物繊維!
一方で、腹部の不快感なども含めた「便秘症状の総合的な改善」については、
- 不溶性食物繊維が食物繊維のなかでトップ!
って結果だったらしい。不溶性食物繊維は便のかさを増やすんで、それで腸の動きが活発になり、便秘全体の改善につながったっぽいですね。
ただし、当然ながら総合的な症状の改善では、食物繊維より便秘薬のほうが高い順位になってますんで、そこはご注意ください。結局は薬のほうが強いみたいなんで。
ってことで、今回の結果をまとめ直すと、
- いきみ、便の硬さ、排便回数には、サイリウムなどの粘性水溶性食物繊維が有望!
- 便秘症状の総合的な改善には、不溶性食物繊維が有望!
- 総合的な改善効果では、便秘薬がすべての食物繊維を上回った!
みたいになりますね。とりあえず、困っている症状によって食物繊維を使い分けたほうが良さそうであります。
まぁ、今回の研究は、全体のエビデンスの質が「非常に低い」と評価されてますんで、このあたりは判断しづらいっすね。なので、今回のランキングだけを見て「便秘には絶対にサイリウム!」「不溶性食物繊維なら何でも効く!」みたいに断定しないようお願いします。ここ大事。
そんなわけで、いろいろと注意点がありつつも、個人的には「今後もサイリウムは飲み続けていこうかなー」って感じです。私の場合は、LDLコレステロールが高くなりやすい体質なので、こいつを防ぐ目的がメインですが。
一方、便秘にともなう症状を全体的に改善したい場合は、不溶性食物繊維が役立つ可能性があるので、つらい便秘にお悩みの方はご一考くださいませ。それでも慢性的な症状が続くなら、食物繊維だけにこだわらず、便秘薬を含めた別の選択肢を検討する感じで。
さらに余談ですが、「パレオチャンネル」では、『ド定番の食物繊維「サイリウムハスク」サプリのベストプロダクトはこれだ!』ってエントリを上げてまして、いまオススメできる商品を紹介してますんで、こちらも気になる方は合わせてどうぞ。
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