プレゼンや面接の前に使える「3秒吸って6秒吐く」呼吸法の話
「緊張する場面では、その前の5分間だけ呼吸を整えようぜ!」って研究(R)が面白かったんでメモ。たとえば、人前で発表したり、面接で自分をアピールしなきゃいけない場面で、直前に呼吸を整える時間を設けると、心身の緊張を和らげられるかもしれないってことですな。
そう聞くと、「また深呼吸の話?」と思うかもしれませんが、この研究を参考にすると、具体的に何秒吸って何秒吐くのか、どのタイミングで使うのかまでわかるんで、日常でも試しやすいですからね。
この実験は大学生66人を対象にしたもので、研究チームは参加者を以下の3グループに分けております。
- 普通に呼吸するグループ
- ボックス呼吸をするグループ
- 長めに息を吐くグループ
「ボックス呼吸」ってのは、「4秒吸う→4秒止める→4秒吐く→4秒止める」を繰り返す方法のこと。警察や軍隊でも使われている、由緒正しい呼吸法ですね。また、もうひとつの「長めに息を吐く呼吸」は、3秒かけて吸い、6秒かけて吐く方法であります。
でもって、実験がどう進んだのかと言いますと、
- 参加者に、「人前で5分間のスピーチをして、自分をアピールしてね!」と申し伝える
- スピーチはビデオ通話形式で行われ、無表情の審査員に自分の話を評価される形になっている。つまり、リアクションがない相手に自己アピールしなければならない。
- そして、スピーチの前に5分間、終わったあとに1分間、それぞれの呼吸法を実施してもらう。
みたいになっております。人から評価される緊張感を作り、その前後に呼吸法を試してもらったわけですね。
でもって、その結果がどうだったかと言いますと、
- 普通に呼吸したグループでは、不安や心拍数、唾液中のストレス指標が上昇した。
- 一方、「ボックス呼吸」と「長めに吐く呼吸」のグループでは、こうした上昇が抑えられていた。
- ただし、認知課題の成績には、グループ間で差がなかった。
って感じだったんだそうな。つまり、短時間の呼吸法でも、心身の緊張を和らげる可能性が出てきたわけですね。まぁ、呼吸を整えた人ほど認知機能が上がるってわけでもなさそうなので、「呼吸法で緊張が和らぐかもしれないが、頭が冴えるわけではなさそう」と考えておくほうがいいでしょうな。
ってことで、この研究を実践に活かすのであれば、まずは「長めに吐く呼吸」を意識しとくのがオススメです(手順が覚えやすいんで)。今回の研究で採用されたやり方は、こんな感じです。
- 鼻から3秒かけて息を吸う。
- 口をすぼめて、6秒かけてゆっくり吐く。
- そのあとは普通に呼吸する。
- この呼吸を、30秒ごとに1回行う。
- 本番前に5分間、終了後に1分間続ける。
これで緊張のストレスが減るなら、めっちゃ簡単でいいっすねー。
いちおう注意点を述べておくと、ここで押さえておきたいのは、3秒吸って6秒吐く呼吸を、休みなく続けるわけではないという点です。1回行ったら普通の呼吸に戻って、次のタイミングまで待っておけばOKなんで、そこはお間違えなきよう。5分間ぐらいやるなら、だいたい10回になりますね。
あと、マジメな人ほど「しっかり呼吸するぞ!」と思いがちなんだけど、苦しくなるほど息を吸ったり、無理に吐き切ったりする必要はありませんので。あくまで楽にできる範囲で行い、めまいや息苦しさが出たら中止して、普通の呼吸に戻してくださいませ。
また、この手法の使いどころとしては、プレゼンや面接、オンラインでの発表などが考えられるでしょうな。なんでもいいので、「これから緊張しそうだなぁ」って場面があったら、その前に呼吸を整える時間を5分ほど取っておくと良さそうであります。たとえば、発表直前の5分を予定に入れて、座ったまま呼吸を整えてみる。終わったあとにも1分だけ時間を取る。みたいな感じで、準備の一部として組み込むと、いいんじゃないでしょうか。
まぁ、今回の研究は66人を対象とした小規模な実験で、確認されたのも短期的な反応だけなんでご注意あれ。毎日続ければ不安になりにくい性格に変わるとか、5分の呼吸だけで誰でも緊張しなくなる、とまでは言えません。また、実験では本番の前後に呼吸法を行っているので、「直前の5分だけで同じ結果になる」とも断定できないところではあります。
とはいえ、本番前に何も用意せずに「とにかく落ち着くぞ!」とだけ思っていても、具体的に何をすればいいのか困ってしまうでしょう。その点、「3秒吸って6秒吐き、普通の呼吸に戻す」なら、やることが具体的なんで、余計なことに意識を回さずに済んでいいんじゃないでしょうか。次に緊張する予定があるときは、準備の時間に加えて、呼吸を整える5分も確保してみる価値は十分にありましょう。



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