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今週の小ネタ:超加工食品は全部避けるべき!ってわけでもない、キウイで血圧が下がるかも、塗るビタミンK2で肌のハリは改善する?

 


ひとつのエントリにするほどでもないけど、なんとなく興味深い論文を紹介するコーナーです。

 

 

 

超加工食品は全部避けるべき!ってわけでもないかも

「超加工食品は体に悪い!」って話は、このブログで何度も書いております。超加工食品ってのは、菓子パンやスナック菓子、清涼飲料水など、食品から取り出した成分や添加物を組み合わせ、家庭の料理ではあまり使わない方法で作られた食品のことっすね。

 

で、新しく出た研究(R)は、「健康的な野菜やフルーツを多く食べていても、超加工食品が多いと、そのメリットは弱まっちゃうの?」って問題を調べててタメになりました。

 

これは英国の約12万5000人を対象にした研究で、みんながいつも「何を食べているか」と「超加工食品をどれくらい食べているか」を調べ、これを全員の健康レベルとつきあわせたものになっております。具体的には、約8〜10年にわたって、死亡や2型糖尿病などとの関連を調べたんですな。

 

その結果、なにがわかったかと言いますと、

 

  • 健康的な野菜やフルーツが多い食事をしている人は、それと同時に超加工食品をたくさん食べていても、超加工食品が少ない人と同じぐらい、死亡や2型糖尿病のリスクが下がっていた。

 

だったそうです。つまり「超加工食品をたくさん食べるからといって、健康的な食事のメリットがなくなるわけでもなさそう」ってことですね。まぁ、同じ超加工食品でも、食物繊維を多くとれるものもあれば、砂糖や塩分が多いものもありますからねぇ。なので、加工のレベルを気にするのはもちろん大事なんだけど、「何がどれくらい含まれているか」も見ないと、正確なことは言えないんでしょうな。

 

とはいえ、今回の研究は普段の食事を調べただけの観察研究なので、運動とかお金の問題が結果に影響していて、統計的な調整だけでは取り除ききれていない可能性はあり。あと、健康的な食事をしている人の食事に超加工食品が含まれていたことと、その超加工食品自体が健康を改善したことは別なんで、そこも注意したいところです。

 

ってことで、私としては、「超加工かどうか」を確認しつつ、食品を選ぶときには、以下のあたりもセットで見ておきたいところであります。

 

  • 何を主な材料にしているのか

  • 食物繊維やたんぱく質をどれくらいとれるのか

  • 塩分や糖類をどれくらい含むのか

  • その食品を、何の代わりに、どれくらい食べるのか

 

とくに最後の点は大事で、同じ超加工食品でも、食事を抜く代わりに食べるのか、お腹いっぱいなのにさらに食べるのかで、健康への影響は変わってきますからねぇ。なので、一日の食事を振り返ってみて、野菜や豆が少なかったなら次の食事で補う、ぐらいの感じでいいでしょう。

 

とにかく、今回の研究を見るかぎり、「植物性だから安心」「超加工だから全部ダメ」と決める前に、実際にどんな栄養を体に取り込んでいるのかを見たほうがいいよーって感じになるんでしょうな。

 

 

 

キウイで血圧が下がるかも

「キウイで血圧が下がるかも!」ってメタ分析(R)が出ておりました。これは6件のランダム化比較試験をまとめたもので、「キウイを継続的に食べると、食べない場合に比べて血圧はどれくらい変わるのか?」ってのを調べております。参加者は合計384人で、各研究の平均年齢は22〜57歳だったそうな。

 

 

で、だいたいの実験は、参加者に1日2〜3個のキウイを食べてもらい、これを普段どおりの食事を続ける人や、リンゴ、水、炭酸水などをとる人と比較した感じで、期間は7〜20週間ぐらいっすね。

 

分析の結果をまとめてみると、

 

  • キウイを食べたグループは、その他のグループよりも
    • 収縮期血圧、いわゆる「上の血圧」が約6mmHg低かった
    • 拡張期血圧、いわゆる「下の血圧」が約4mmHg低かった

 

みたいになったんだそうな。これを見ると、キウイを食べただけにしては、割と良い数字が出てますな(あくまで平均ですが)。

 

ただ、今回の研究では、「何と比べて血圧が下がったのか」ってところを見ておきたいとこではあります。どういうことかと言いますと、

 

  • たとえば、ある実験では、普段は果物をあまり食べない人がキウイを食べ始めて血圧が下がっている。この場合、キウイを取り入れる利点はあるが、ほかの果物を増やしても似た変化が起きるかもしれない。

 

  • また、別の実験では、キウイとリンゴの効果を比べている。この場合、「同じ果物を食べても違いが出るの?」ってとこを調べられる。

 

みたいな感じっすね。普段の食事との比較と、別の果物との比較では、答えようとしている疑問が少し違うんで。

 

とりあえず、この点を念頭にいれつつ、いま血圧が高めな人がキウイを取り入れてみる価値はあるでしょう。さすがに毎日2〜3個のキウイを食べ続けるのもしんどいでしょうから、スーパーで目に付いたときにキウイを選ぶぐらいの軽いノリでいいと思いますが。あんま期待しすぎずに、サポート感覚で取り入れてみてくださいませ。

 

 

 

塗るビタミンK2で肌のハリは改善する?

「ビタミンK2を肌に塗ると、ハリやシワが改善するかも」という研究(R)が出ておりました。ビタミンK2を配合したローションを、人の肌で試したらどうなったか?みたいな実験ですな。

 

参加者は35〜60歳の女性30人。実験は8週間にわたって行われまして、

 

  1. 顔の片側にはビタミンK2の一種「MK-7」を0.05%配合したローションを塗る
  2. 顔の反対側には、ビタミンKを含まないローションを塗ってもらう

 

みたいにしてもらったんだそうな。使用回数は1日2回で、同じ人の顔の左右を比べるので、年齢や食生活などの個人差を小さくできるのが、この試験のよいところであります。

 

その結果がどうだったかと言いますと、

 

  • K2入りのローションを使った側では、比較した側よりも、
    • 肌の弾力が改善した
    • 肌のハリに関する指標が改善した
    • シワの一部の指標が改善した

 

って感じだったんだそうな。まぁ、シワについては測定法によって結果が異なってるんで、「ビタミンK2でシワが改善!」みたいな話にはならないんですけども、ちょっと面白い結果ではありますね。あと、ここで試したのは「MK-7を0.05%含む、特定のローション」なんで、ビタミンKと書かれた別の製品なら何でも同じって話にもならんので、そこは注意であります。

 

と言いつつも、個人的には「まだ30人の試験とはいえ、人の肌で弾力やハリに変化が出たなら、続報はチェックしておきたいなー」って感じなんで、こいつが別の研究でも再現されるか、見た目にどれくらい差が出るか期待ですなぁ。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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