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頭が良くなる薬は本当に存在するのか問題


昔から「頭が良くなる薬」として売られている商品はたくさんありまして、以前に買ってみたホスファチジルセリンもその一種であります(わたしの場合はストレス対策が目的でしたが)。 



 


で、ここ数年、欧米の学生たちがテスト対策に使っているのがモダフィニルリタリン。ナルコレプシーやADHDに使われる処方薬でして、日本では個人輸入でも手に入らないお薬です。実際、モダフィニルがワーキングメモリや集中力をアップさせたって研究もあるし(1)、頭痛や焦燥感といった副作用も起きないので、一部では「最強のスマートドラッグ」とも呼ばれているとか。


が、これで「頭が良くなる薬は実在した!」と喜ぶのは早計でして、2004年と2005年に出た論文によれば、どうもモダフィニルの効果はカフェインよりも下らしい。(2,3) カフェインに集中力アップの効果があることが有名ですが、あれよりもモダフィニルやリタリンが上だって証拠はどこにもないみたい。うーむ、だったらコーヒー飲んでたほうがいいっすね。


というわけで、いろいろ調べた結果、なんだかんだでカフェインが最強という夢のない結論に落ち着いてしまいました(笑)。そりゃ、そんなに上手い話はないですわね。


ちなみに、数々の研究によって、カフェインよりも確実に頭を良くなることがわかっているものが1つだけありまして、それが運動なんですね。つまり、


運動>>カフェイン>>越えられない壁>>>>>>スマートドラッグ



という感じでして、最終的には素直に運動で頭を良くするのがベストって話でございました。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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