人生に情熱を持って生きていられるか?を10秒で判断できる8つの質問
拙著「最高の体調」って本では、価値観の確立を重要視しています。こいつがないと人生の方向性が定まらず、不安感が出やすくなっちゃうんですよね。不安が多いと体内の炎症も増え、最後は体調の悪化につながってしまうわけです。
ただ、価値観の掘り下げってのは、この本のなかでも難しいポイントでして、「いま自分は本当に価値にもとづいて行動できているのか?」と心配になってしまう方も多い。自分の価値を掘り下げるのが得意な人はいないので、どうしても心配が出てきてしまうのは仕方ないことです。
そこで、「自分は価値観にもとづいた行動ができているか?」を判断する上で参考になるのが、「パッションスケール(The Passion Scale)」です。2019年にノルウェー科学技術大学が開発したテスト(R)で、その名のとおり「私には情熱を持った行動ができているのか?」を判断するための尺度になっています。価値観にもとづいた行動ができていれば、自然と内なる情熱がわいてくるはずなんで、指標としてわかりやすいポイントなんですよね。
研究では、18歳から47歳までの男女126人に対してテストの信頼性をチェックしていて、わりと高めな精度が確認されております。パッションスケールは全部で8問なんで、手軽に取り組めるのもうれしいところですね。
研究チームいわく、
この論文で重要なのは、「いかに自分が興味のある分野を見つけられるか?」ということだ。そうすることで、私たちは人生をよりよく生きることができる。
とのこと。一般に、何かを本当にうまくやるには「意図的な練習」が必要だと言われているとおり、本当に物事がうまくなるためには、多くの練習と集中が不可欠であることは間違いし。それだけのモチベーションを維持するには、相応の忍耐力や勤勉さが必要でして、そのためにも情熱があるかが重要なのは間違いないところです。
では、さっそくパッションスケールに取り組んでみましょう。全8問について、以下の5点満点でお答えください。
- 1 = 全く当てはまらない
- 2 = あまり当てはまらない
- 3 = どちらとも言えない
- 4 = やや当てはまる
- 5 = よく当てはまる
▼パッションスケール
1. 自分が本当に情熱を持って取り組んでいる分野・テーマ・スキルがある
2. その分野・テーマ・スキルで上達するために、多くの時間を使いたいと思っている
3. 1つの分野・テーマ・スキルで専門家になれると思っている
4. 自分が好きな分野・テーマ・スキルで、非常に優秀になるだけに十分な情熱がある
5. 自分の目標を達成できるだけの努力をしている
6. いくつかの分野・テーマ・スキルに対して、燃えるような情熱を持っている
7. 自分の好きなプロジェクトに多くの時間を費やしている
8. 自分の情熱は自分にとって重要である
すべての点数をつけたら、合計点を問題数で割って平均点を出してみましょう。研究の結果によれば、参加者のパッションスケールは平均4.1点だったそうで、これよりも上の点数であれば、あなたは現時点でガッツリとした情熱を持っていると判断できます。
ざっくりした基準になりますが、とりあえず4.5ポイントよりも上を目指しつつご自分の価値観を掘り下げ、人生で何をしたいのかをチェックしていってみると良いんじゃないでしょうか。
ちなみに、研究チームは「ある分野の専門家になるためには、情熱以外にもある種の要因が必要だ」と語ってまして、その要因として、
- 集中的なトレーニング
- 忍耐力
- ポジティブなマインドセット
- メンター
などを挙げておられました。確かに情熱だけあってもダメなんで、良いフィードバックをくれるメンターがいたり、失敗にも負けないポジティブなマインドも必要ですもんねぇ。
さらに研究チームいわく、
情熱は矢の方向を決め、その他の要因は矢の強さと大きさを決める。
ってことでして、ここらへんをふまえて、自分に足りない要素を確認してみると良いかもしれません。