大切な場面で緊張しないために:プレッシャーを味方に変える6つの方法
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例によって例のごとく調べ物をしていたら、「プレッシャーに打ち勝つ方法」みたいな話がいくつか溜まったので、ここらへんでまとめて提供しておきます。重要なプレゼンや面接などで「もし失敗したらどうしよう……」とか感じちゃって、本来のパフォーマンスが発揮できなくなっちゃうような人には、以下のいずれかの対策が参考になるかもしれません。緊張しいの人ほど効果が出やすいと思いますんで、気になったものからお試しあれー。
- ストレス・マインドセット:プレッシャーをコントロールするには、まず「ストレス・マインドセット」が大事。この概念は、スタンフォード大学のアリア・クラム先生が提唱するもので、要は「ストレスは自分の能力を引き出すきっかけであり、成長のためのエネルギーなのだ!」と考える人ほどプレッシャーに強いというもの。
クラム先生による2017年の研究(R)では、ストレスをポジティブに捉える人は、自分が「大変な状況に置かれている!」と思った時に、積極的に対策を考えたり、効率的な方法を見つけて挑戦を乗り切るのが上手かったそうな。逆にストレスをネガティブに捉える人は、日中ずっと気疲れしてしまい、終わった頃には完全に消耗しちゃうことが多かったらしい。
ちなみに、クラム博士の実験では、「ストレスには良い効果もあるんだよ!」と主張する短い映像を見ただけでも、参加者たちは前向きな気持ちを持ち、ストレスの中でも冷静さを保てるようになったとのこと。とにかく、「ストレスは成長のきっかけなのだ!これは実験で証明されてるんだ!」と自分に言い聞かせるだけでも、気持ちの持ちようが変わり、パフォーマンスが向上する可能性があるわけですな。 - 怖がることで脳をリセットする:おもしろいもんで、興味深いことに、プレッシャーの中で一時的に「怖がる」ことで、逆に落ち着きを取り戻せる可能性があるんだそうな。社会学者のマーギー・カー先生の研究(R)によると、ホラー映画などを見て「意図的に怖がる」体験をすると、脳が感情をリセットしやすくなり、その後のリラックス効果が高まることが確認されたとのこと。この実験では、恐怖体験をした参加者ほど、その後に緊張を解消しやすくなり、脳が再び冷静な状態に戻る効果が見られたらしい。これも興味深いもんですな。
そんなわけで、プレッシャーで緊張しているときは、軽い恐怖体験を取り入れてみるのもあり。ホラー映画のワンシーンを見てもいいし、何か一瞬ドキッとするようなアクティビティを挟んでもいいし、いずれにせよその後のリラックス状態が促され、プレッシャーにうまく対応できるようになるかもなんで。 - 強みを書き出す:トロント大学のソニア・カン先生による研究(R)では、参加者に交渉をしあってもらったんですが、その際に、「自分が持つコミュニケーションスキルの強み」を数分間ぐらいかけて書き出した人は、その後のパフォーマンスが大きく向上したんだそうな。博士いわく「自分の強みを認識することは、プレッシャーに対する抵抗力を強化するための鍵となる」ってことで、なんでも「強み」を書き出すことで、自分の能力が内面化され、ストレスやプレッシャーに対する心理的なバリアができあがるらしい。これは割と簡単にできて良いですね。
- 時間のプレッシャーを与える(ただし熟練者のみ):あくまで熟練者に限った話ですが、時間制限があることで、エキスパートは判断力が上がる傾向があるんだそうな。リバプールの危機管理・重大事件心理学センターによる研究(R)チームによると、災害シミュレーションの際に専門知識がある人たちに時間制限を設けたところ、正しい判断を下すスピードがアップしたらしい。熟練したスキルを持つ人は、時間が限られたほうが判断を鋭くできる可能性があるため、自信がある分野ではあえて「タイムリミット」を設けてみるのもひとつの戦略かもっすね。
- パートナーの力を借りる:心理的なプレッシャーにさらされる場面では、「無条件の支援」も役立つ可能性が大。たとえば、恋人や親友からのちょっとした応援メッセージをもらうだけでも、プレッシャーに押し潰されそうなときにはリラクゼーションの効果をもたらしてくれるらしい。
エミリー・フッカー先生の実験(R)では、緊張の高まる場面で「ちょっとした雑談」的なメッセージを受け取った参加者は、心拍数や血圧が下がって、より落ち着いた感じになったとのこと。相手を助けるようなメッセージでなくとも、「寒いね」「なんか忙しそうだね」ぐらいの軽いテキストでも、相手がそばにいる感覚を引き出して、プレッシャーを軽減してくれるみたいなんですな。
さらに言えば、パートナーや親友が物理的に近くにいなくとも、「相手を思い浮かべる」だけでも似たような効果は得られるみたいなんですよね。アリゾナ大学などの研究(R)では、ストレステストの最中に「恋人がそばにいる姿」をイメージしただけで、実際に恋人がその場にいるときと同じように、血圧や心拍数の上昇が抑えられたんだそうな。これも手軽なテクニックでよろしいですな。 - すでに成功したと信じ込む:ヴィクラム・チブの先生の研究(R)では、参加者に、「勝つと賞金がもらえるゲーム」をプレイしてもらったんですが、その際に「自分は高額の賞金をすでに手にしており、賞金を得るためではなく、この賞金を減らさないためにプレイしているのだ!」と想像するように指示したところ、プレッシャーに負ける可能性がはるかに低くなったらしい。要するに、「自分はすでに成功しているのだ!」ってイメージを思い浮かべるだけでも、かなり脳は落ち着いてくれるってことですね。これも手軽だから、今度のテコンドーの昇進試験で使ってみよう……。