続けられる運動習慣のコツ:楽しさを引き出す自己調整トレーニング
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「運動を続けたいけどモチベーションが続かない!」って方に、役立ちそうな研究(R)が出ておりました。「どうすれば運動を習慣化できるのか?」って問題にお悩みの方は、ぜひ参考にしてくださいませ。
この研究は、46人の男女を対象にしたもので、8週間のランダム化比較試験をやってます。参加者にはジムへ自由に通ってもらい、その際に2つのグループに分けてます。
- 自己調整グループ:運動強度を自分が「楽しい」と感じるレベルで調整する。
- 標準指導グループ:あらかじめ決められた標準的な運動強度でトレーニングする。
運動の内容は、15分のトレッドミル(ウォーキング/ランニング)、5種目の筋トレ、15分のエアロバイク、ストレッチで構成されていたそうな。トレーナーの指導のもと、1回あたりのセッションは約60分だったとのこと。
でもって、その結果がどうだったかと申しますと、
- 自己調整グループは、標準指導グループに比べて77%多くのセッションに参加しました(まぁ1週間あたり平均1.79回 vs. 1.01回の違いなんで、劇的なレベルでもないんですが)。
- 最初の3回のトレーニングにおいて、自己調整グループは「楽しさ」を感じる度合いが高く、その後も運動を思い返して「楽しかった」と感じる度合いが高かった。
- 次回の運動の前に「運動が楽しみだ!」と感じる割合も、やはり自己調整グループが優位だった。
ということで、「運動が楽しく感じられるほど運動が習慣になりやすい」ってのは当たり前ですけど、「運動が楽しく感じられるかどうか?」は、「自分で運動の辛さを上手くコントロールできるか?」が大きく影響するんじゃないかってことですね。これは意外と指摘されないポイントかもしれませんね。
では、「楽しさ」を基準に運動の強度を自分でコントロールするにはどうすればいいのか?ってことですが、その点については、この研究を読んでもいまいちわからないところではあります。ただし、過去の研究も合わせて考えてみると、だいたい以下のようなガイドラインを守ってみると良いかもしれません。
- ウォームアップで体の状態をチェックする:運動を始める前に、軽いストレッチやウォームアップを行い、体がどれくらい準備できているかをチェック。この段階で、体が重く感じる場合や、エネルギッシュに動ける場合を把握し、その日の運動の強さを見極めましょう。ウォームアップは、深呼吸や軽いジョギングなどを行いながら、心拍数をゆっくり上げるのがポイントであります。
- 運動中に「RPE(主観的運動強度)」を使う:RPE(Rating of Perceived Exertion)は、運動中に感じる運動の強度を主観的に評価する方法です。0から10までのスケールを用い、0は「全く疲れを感じない」、10は「もう続けられないほどキツい」を意味します。運動中はこのスケールで自分の感覚を測り、「5~6(適度にきついが会話ができる程度)」の範囲で運動を行うと良いでしょう。さらに詳しくは「心拍計を使わなくても自分の運動レベルは判断できる!「RPE」のススメ」をどうぞ。
- 体のシグナルに耳を傾ける:運動中は体のシグナルに敏感になりましょう。息切れが激しくなったり、筋肉に強い痛みを感じたら、強度を下げて休憩をとります。逆に、気分が良くもっと動けそうだと感じたときは、少し強度を上げてみるのもあり。この「微調整」を頻繁に行うことで、自分に合った運動強度を見つけることができますんで。
- 運動日誌をつける:その日の運動強度や感じたことをメモすることで、どの程度の強度が心地よかったのか、どれくらいの運動が過負荷だったのかを振り返ってみるのもあり。例えば、「今日のランニングは強度7で快適だった」「筋トレは強度5で少し物足りなかった」みたいに、主観的な記録を残すわけっすね。
- 「楽しい」と感じる瞬間を意識する:自己調整を意識する際は、運動中に「気持ちがいい」「楽しい」と感じる瞬間を捉えることも大事。例えば、呼吸が深まり、体がリズムに乗ってきたときや、景色を楽しみながら走るときなど、自分がリラックスして楽しんでいることに気づいたら、その強度を維持してくださいませ。
- 運動前後の体調チェック:運動前に「今日はどんな気分か?」と問いかけてみてください。疲れがたまっているなら、軽いウォーキングやストレッチだけにするのも良いでしょう。運動後にも、「運動が終わった後の自分の体調や気分はどうか?」と確認することで、自分の運動強度が適切だったかを振り返れますんで。
ってことで、以上のガイドラインを守りつつ、運動が楽しく感じられるレベルに保ってみると良いのではないでしょうか。個人的には、「運動中に「RPE(主観的運動強度)」を使う」ってやり方が、最も使い勝手が良いのではないでしょうか。