筋トレの種目は、増やすほど筋肉がつきやすいのか?問題を考えてみよう!
「同じ筋肉を鍛えるなら、複数の種目を組み合わせたほうがいいの?」って問題を調べた研究(R)が出ておりました。
これは、大昔から筋トレ界隈でよく言われてきたテーマで、たとえば「腕の力こぶを鍛えたい!」と思った場合に、
- 普通にアームカールをやる
- ついでに、プリーチャーカールやインクラインカールなどもやる
みたいな感じで、いろんな種目を取り入れたほうが、腕全体がまんべんなく成長するんじゃないか?みたいな考え方っすね。なんとなく説得力がありますな。
とはいえ、種目の数が増えるとメニューは複雑になるし、トレーニング時間も延びがちなのが難しいところ。実際のところ、いろんな種目をやったほうが筋肉は増えるのか?ってことで、今回の研究が出てきたわけです。
セット数や種目数を増やして比較した
これは筋トレ経験がない若い男女32名を対象にした実験で、参加者にはまず週2回のペースで以下の筋トレを6週間ほどしてもらったそうな。
- バーベルカールを4セット
- トライセプスプッシュダウンを4セット
その後、さらに8週間は、片方の腕では同じメニューを続け、もう片方の腕では、以下のいずれかを実行したとのこと。
- 同じ種目を6セットに増やす
- セット数は変えず、複数の種目を組み合わせる
- セット数と種目数を両方増やす
ってことで、「ボリュームを増やす」「種目を増やす」「ボリュームと種目を増やす」ってやり方のうち、どれが筋肥大に効くのかをチェックしたわけです。
で、その結果がどうだったかと言いますと、
- 腕全体の筋肉量の増加には、条件間で明確な差がなかった!
だったそうです。少なくとも今回の実験では、種目やセット数を増やしても、ひとつの種目を続けた場合より腕が大きくなるってことはなかったみたいっすね。
「種目を増やしても無意味」とは言えない
そうなりますと、やはり「筋トレは一部位につき1種目で十分!」と判断したくなるわけですが、もちろんまだわからないところは残っております。
というのも、今回の研究では、筋肉の変化をDEXAで測定してまして、「上半身全体の筋肉量」を見てるんですよね。ここには肩、上腕、前腕、手などがすべて含まれるんで、それぞれの筋肉のどの部分が成長したのかまでは、ようわからんのですよね。
さらに言えば、筋肉ってのは、全体が同じように大きくなるわけじゃなし。同じ筋肉でも、選んだ種目や関節の角度によって成長しやすい場所が変わるのは、割と常識なんですよ。たとえば過去の研究では、
- レッグエクステンションは、大腿直筋が発達しやすい!
- スクワットやレッグプレスは、それ以外の大腿四頭筋も刺激しやすい!
- プリーチャーカールは、上腕二頭筋の肘に近い部分が発達しやすい!
- インクラインカールは、上腕二頭筋の肩に近い部分が発達しやすい!
- 頭上で行うトライセプスエクステンションは、上腕三頭筋の長頭が発達しやすい!
みたいな違いが報告されてますからね。なので、複数の種目を行っても「腕全体の重量」には差が出ない一方で、筋肉の形や発達する場所には違いが生じていたかもしれないなーとは思うんですよ。
種目を増やすなら「刺激の違い」を考える
そんなわけで、この論文を読んで私がなにを思ったのかと言いますと、だいたいこんな感じになります。
- 似たような姿勢と負荷で行う種目を何種類も追加しても、筋肉に入る刺激がほとんど同じなら、メリットは小さいと思われる。
- そのため、必要になるのは、いろいろと筋トレの種目を増やすことではなく、筋肉が強く伸ばされる位置や、負荷が最大になる角度を変えることなのだと思われる。
これがどういうことかと言いますと、たとえばあなたが上腕二頭筋を鍛えたいのであれば、
- プリーチャーカール
- インクラインダンベルカール
を組み合わせるのは、それぞれ負荷が強く加わる角度が異なるので意味があるだろうと思われるわけです。
あるいは、あなたが太ももの筋肉を鍛えたいのであれば、
- レッグエクステンション
- スクワットまたはレッグプレス
を組み合わせてみるのもアリでしょう。
以上をまとめると、現時点では次のように考えるのがいいんじゃないでしょうか。
- 初心者は、一部位につき1〜2種目でも十分に筋肉が増える
- 種目数を増やすだけでは、筋肥大が加速するとは限らない
- 筋肉をまんべんなく発達させたいなら、刺激の角度が違う種目を組み合わせるといいかも
こんな感じで、
- まずは少数の基本種目を選び、重量や回数を少しずつ伸ばす。
- それでも特定の部位が発達しにくかった場合に、角度や負荷のかかり方が違う種目を追加する。
みたいな使い分けが現実的かなーと思った次第です。どうぞよしなにー。



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