売れ筋「フィッシュオイル」の酸化レベルが処方薬の40倍という恐怖の事実
ベストセラーフィッシュオイルの酸化レベルをチェック
「フィッシュオイルサプリの酸化がヤバい!」っていう恐ろしげな論文(1)が出ておりました。
これはハーバード大学の研究で、フィッシュオイルサプリの酸化レベルを調べたもの。というのも、「パレオダイエットの教科書」にも書いたとおり、魚の油ってのはめっぽう酸化に弱い性質がありまして、質が悪いサプリを飲むと意味がないどころか、一気に体を老化させてしまいかねないんですよ。
実際、フィッシュオイルの効果を確かめたデータでは、オメガ3で良い結果が出たり出なかったりでして。このあたりの食い違いは、サプリの酸化レベルによる可能性がありそうなんですな。
で、今回ハーバードがチェックしたのは、アメリカで売れてるフィッシュオイルサプリのトップ3とのこと。具体的な商品名は出てないんですけど、Amazon.comのフィッシュオイルランキングを見ると、なんとなく想像はつきそうな感じ。
脂肪酸のバランスも酸化レベルも商品によって大違い
さて、3商品の成分分析でなにがわかったかというと、
- オメガ3脂肪酸のバランスが、商品によってかなり違う
- フィッシュオイルのほかにも、いろんな脂肪を含んでいるケースが多い
- 国際基準を超えたレベルで脂肪酸が酸化していた商品が多い
みたいな感じ。どうやら、売れてるサプリだからといって安心はできず、健康に良いどころが害になっちゃう可能性もデカそうっすね。うーん、恐ろしい。
フィッシュオイルサプリの脂肪酸バランスは?
では、具体的に各商品の脂肪酸のバランスがどうだったかというと、こんな感じ。
フィッシュオイルとは無関係な油がかなり混ざってますねー。
フィッシュオイルサプリの酸化レベルは?
さらに、各商品の酸化レベルがどうだったかというと、こんな感じ。
グラフのなかの「処方薬」ってのは、血行障害なんかの改善のために使われる医療用のオメガ3。日本だとロトリガなんかが有名ですね。
また、グラフ内の点線は、国際的に定められた「フィッシュオイル酸化の基準ライン」を示しております。驚いたことに、3商品とも基準値を大幅にオーバーしており、サンプル2にいたっては、処方薬のおよそ40倍も酸化しているという恐ろしい結果。いやー、ビックリ。
研究者いわく、
酸化したサプリが、私たちの健康状態にどんな影響をもたらすのかはよくわかっていない。しかし、酸化した脂質が心疾患のバイオマーカーにマイナスの影響があることはわかっている。
とのこと。やっぱオメガ3サプリは選択が難しそうですねぇ。
まとめ
いちおう当ブログでは、サプリ検査機関のチェックをくぐり抜けたフィッシュオイルを紹介してますので、とりあえず現時点で選ぶならこの2つでしょう。サプリをお使いの場合はちゃんと冷蔵庫に保存して、酸化ダメージを防ぎながらお使いください。
とはいえ、やはりフィッシュオイルは扱いが難しいサプリなので、結局は魚から摂取するのが基本。サバ缶などを週に2〜3食ぐらい食べとくほうが無難かと思います。