今週半ばの小ネタ:海外に行くと嘘をつきやすくなる、不安症の回復度が3倍上がるポイント、メンタルを改善する食事法
ひとつのエントリにするほどでもないけど、なんとなく興味深い論文を紹介するコーナーです。
海外に行くと嘘をつきやすくなる?
「海外に行くと嘘をつきになる!」みたいなデータ(R)が出ておりました。
これはコロンビア大学の研究で、近くに海外へ行く予定がある男女215名を集めて、以下のような実験を行っております。
- 難しい数学の問題を解くように指示する(ただし、そのなかには絶対に解けない偽問題が入っている)
- みんなに問題を自己採点させて、参加者がどれだけ嘘をついたかを調べる(嘘つきほど「絶対に解けない問題」を「解けました!」と申告する)
- その後、被験者が海外に出かけた後で、再び同じように数学の問題を解かせて嘘つきレベルを診断
って感じで、海外に行く前と行った後でみんなの嘘つきレベルが変わるのかどうかを調べたんだそうな。すると、
- 海外に行ったあとは、嘘をつく確率が60%も上がっていた!
って変化が現れたそうで、どうも海外に行くと嘘つきになっちゃう可能性があるらしい。
なんか不思議な話のようですけど、この現象について研究チームは「海外に行って倫理観が変わったんじゃない?」と推測しておられます。どういうことかと言うと、
- 海外に行くといろいろな視点がみにつく
- そのおかげで考え方が柔軟になる
- 考えが柔軟になった分だけ嘘もつきやすくなる!
みたいな流れです。海外で視点が広がったおかげで、嘘へのためらいもなくなるんじゃない?ってことですね。なるほどなぁ。
不安症の回復度が3倍上がるポイントはこれだ!
続いてはトロント大学などの研究(R)で、「不安症の回復度が3倍上がるポイントはこれだ!」みたいな結論になっております。
これは2,128人のカナダ人を対象にした観察研究で、過去に不安障害に悩んだ経験を持つ人たちだけを集めて「不安障害って治るの?」ってポイントを調べたんだそうな。不安障害はかなりメジャーな症状なんだけど、果たして完治することはあるのか?ってことですね。
それで何がわかったかと言うと、
- 過去に不安障害に悩んだことがあるの72%が、過去12カ月間に不安障害をまったく発症していなかった
- それに加えて、40%は優れたメンタルの状態にあり、60%には他の精神衛生上の問題がなかった
だったそうで、意外なほど不安症は改善する可能性があるみたい。
では、不安症から回復した人は何が違ったのかというと、
- 自分が信頼できる人、または自分のことを信頼してくれる人が少なくとも1人いると、回復の可能性が3倍になる
- スピリチュアルや宗教を信じていると回復の可能性が36%増加する
とのことで、研究者はこう言っておられます。
この研究は、不安に苦しんでいる人、その家族、医療専門家に希望に満ちたメッセージになるだろう。この疾患に何年もかかっていた患者においても、完全な回復が可能であることを示唆するからだ。なかでも、他人との信頼感と精神疾患のあいだには強い関連性がある。
とにかく不安症に悩んでいる人は、信頼できる相手を作ろう!ってことですね(宗教やスピリチュアルが効くのもその一環なんでしょうな)。
メンタルを改善する食事法は?のレビュー論文
最後は「メンタルを改善する食事法は?」って問題を調べたレビュー論文(R)で、過去に出た大量の文献から信頼がおけそうな結論をまとめてくれたんですよ。
長い論文なんで、そのメインポイントだけを抜き出すとこんな感じになります。
- 基本的にメンタルと食事の関係を明らかにするのは難しいが、地中海式ダイエットだけは、メンタルに良いことを示唆する比較的強い証拠がある
- ケトジェニックダイエットは、てんかんの子供にメリットがあるという証拠も多いが、それ以外は謎
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ビタミンB12欠乏症の人が疲労や記憶障害を起こししやすいのはほぼ確実で、躁病とも関連している
- ビタミンDは高齢者の作業記憶と注意力を向上させるという可能性があり、うつ病のリスクが低下する可能性も示唆されているが、なかにはビタミンDがメンタルに影響しないとの結果もあるので結論は出せない
というわけで、とりあえずメンタルを気にするなら「いまのところは地中海式がベスト!」ってないつもの結論であります。やっぱりねぇ。