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「自然」とのふれあいを日常で増やしまくって健康を改善しまくる4つのアクティビティ

 


「最高の体調」では、「自然とのふれあい」の重要性を何度も強調しております。もともと人類は大自然のなかで進化した生物なので、大都会のような人工物だらけの環境では、どうしても無意識のうちにストレスが溜まっちゃうんですよ。そのため、たいていの人は自然の中に身を置くと一気にストレスレベルが最適化される傾向がありまして、最高の体調を達成するには欠かせない要素なんですね(サイコパスは都会を好む傾向もありますが)。

 

 

実際、「最高の体調」の刊行よりも後に出た近年の研究や、取り上げなかった研究でも、自然の効果について新たなメリットがいくつも認められてたりします。主だったものを紹介してみましょう。

 

 

  • レジリエンスが回復する:2018年に発表されたレビュー(R)によると、農村部に住む子供たちはストレスの回復力が高く、自己価値も高く、集中力や認知能力も向上しやすい傾向があったとのこと。なんでも屋外で時間を過ごすと、創造性がアップし、自己意識を強化する効果もあるんだそうな。

 

  • トラウマにも効く:上記のレビューでは、戦争のトラウマを抱えた退役軍人ににも自然のセラピーが効く可能性が示唆されております。2017年のレビュー(R)でも、PTSDの症状に対して自然療法の効果が強調されてまして、やはり自然はすごいんだなーって印象ですね。

 

  • 神経系が回復する:2010年の研究(R)によると、なんらかのストレスにさらされたときに自然の音を聞いておくと神経系の回復が早まる可能性が指摘されております。

 

  • 幸福感の向上:2020年のレビュー(R)によると、自宅でガーデニングを行った人は感情的な幸福感がアップしやすいとか。たいていの人は、ガーデニングのおかげで気分が良くなった、落ち着きが増した、帰属意識が高まった、自分のメンタルへの理解が深まったと報告してまして、こちらも自然療法の効果の高さを指摘してますね。

 


ってことで、自然のすばらしさについては疑いようがないレベルなんですが、本来のエコセラピー(自然療法)は、訓練を受けたセラピストによる指導が必要になっちゃうのが難しいとこです。本格的に自然療法に取り込もうと思ったら、ちゃんとエキスパートの力を借りるのが一番ではあるんですよね。

 

 

が、それじゃあ難易度が高いので、上述のレビューは、個人でできる自然療法を紹介してくれております。いくつかご紹介しましょう。

 

 

  • ゴミ拾い:毎日の散歩にゴム手袋とゴミ袋を持って行き、近所のゴミを集めるというアクティビティ。外に出ることができるだけでなく、地域をきれいにすることにもなりまして、自尊心も高まる可能性が指摘されております。これは個人的にも意外な視点だったんで、やってみようかな……。

 

  • 穴掘り:自分の庭でも近所の山でも何でもいいんで、とにかく地面に穴を掘るというアクティビティ。もちろんガーデニングに挑戦してもいいんですが、たんに穴を掘るだけでも土の中にいる健康なバクテリアの一種(マイコバクテリウム・ヴァッケ)と触れ合えたりします。穴を掘る際には、手で触ったときの土の感触、土や植物の香りなどに五感を集中してみるといいでしょう。

 

  • 星空観察:まだ研究例は少ないものの、夜間の自然で活動すると、穏やかでリラックスした気持ちが高まり、自然界とのつながりをより強く感じることができるなどのメリットが報告されてたりします。

 

  • 普段の生活をできるだけ自然で行う:自然の中で過ごす時間が十分に取れない場合は、普段の生活に自然を取り入れることを考えてみましょう。例えば、いつもは家やジムでトレーニングをしている人は公園の遊歩道を自転車で走ったり、趣味の読書や学校の勉強などを木の下のベンチで行なったり、昼食を公園でしてみたりと、とにかくどんなことでも自然の中でやっていただければ構いません。

 

 

ってことで、ぜひとも日常の自然レベルを高める方向で考えてみてくださいませー。ではまた!

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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