「いまのパートナーと別れるかもしれない……」を判断する5つの質問
「人間関係が終わる可能性を知る方法があるよー」ってデータ(R)が出ておりました。「パートナーと別れるかもしれない…」みたいな状況を判断するのは超難しいんですが、そのリスクをある程度まで客観的に見極められるかも?という話であります。
これはシンガポール経営大学の研究で、以下のような問題意識を述べておられます。
人間は自分自身が別れを考えているときには気づいているが、パートナーが関係解消を望んでいる可能性については認識しているのだろうか? これは、あいまいな人間関係の中で、私たちの意思決定プロセスに大きな影響を与える、非常に重要な情報だろう。
パートナーが「別れたい…」と思っているかどうかは判断が難しいから、これが分かると人間関係がよりスムーズになるよねーってことですね。そりゃそうですな。
ちなみに、パートナーが「別れたい…」と思っているかどうかの判断を誤らせる原因には、以下のようなものがあります。
- プロジェクション:Aさんが、自分の不安をパートナーのBさんに投影するパターン。たとえば、Aさん自身が忙しくて「パートナーと距離が遠くなった」と感じているため、Bさんも同じように感じていると思い込む。
- 方向バイアス:Aさんは過去に恋愛で突然の別れを経験しており、そのトラウマが今の関係にも影響。Bさんのささいな行動を、別れの兆候として解釈してしまう。
- 不安型愛着:Aさんは不安型の愛着スタイルを持っているので、Bさんの行動を過剰に分析し、最悪のシナリオを想定してしまう。
全体的には「不安」が判断を狂わせる原因になっていて、不安が強ければ強くなるほど、物事がうまくいかないときに建設的な行動がとれなくなっちゃうんですよね。そのせいで人間関係の対立を解決できなくなり、どんどん問題がこじれていっちゃうわけです。
ってことで、研究チームは複数のカップルを集めて、自分たちが作ったテストに答えるように指示。さらに、みんなに「いまパートナーと別れたいと思っていますか?」と尋ねたり、パートナーのコミットメントと愛着スタイルもチェックしたうえで、研究チームが開発したテストの妥当さをチェックしたんだそうな。
研究チームが作ったテストの項目は5つで、それぞれの文章に同意できるかを8点満点で評価しましょう。まったく同意しないなら0点で、完全に同意するなら8点です。いま「パートナーと別れるんじゃないか……」といった不安が少しでもある方は、ぜひ自分でも答えてみてください。
- パートナーが、私たちの関係を終わらせようと考えていると思う。
- パートナーが、私と別れるべきだと考えるようになったと、最近ますます思いはじめた。
- パートナーは、私たちの恋愛関係を終わらせたいと私に言おうとしているように思う。
- パートナーは、私以外の人にも、2人の関係を終わらせるかもしれないと話していると思う。
- パートナーが、いまこの関係を始めたことを後悔していると思うことがあります。
このテストを使って、研究でどんな結果が得られたのかと言うと、こんな感じです。
- テストの採点は、8点満点中約1点だった。つまり、大半のカップルは、パートナーが自分たちから離れていくとは考えていなかった。
- ただし、全体的に見てみると、多くの人は、パートナーの「関係を終わらせたい!」という意思を過小評価しがちだった。これは、自分が「関係を終わらせたい」と思っている場合、その願望をパートナーに投影するために起きる現象だと考えられる。
- 愛着不安が高い人ほど、パートナーの解消の意図をより正確に認識していた。
- とはいえ、わりと多くの人は、自己採点の評価がさほど的外れでもなかった。なので、上のテストで点数が高かったら、2人の関係が悪化していると考えてもOK。
ってことで、このテストで悪い評価が出たとき(2点以上)には、実際に2人の関係性は危険なレベルに入っている可能性が大きいと言えましょう。このサインを早め読み取ることができれば、関係を維持するための対策も立てやすくなるでしょうな。どうぞよしなにー。