ランニングの効率を約4%も改善する「週2回のジャンプトレーニング」の話
「もっと楽に、もっと速く走るにはどうすればいいのか?」って問題を調べた研究(R)が、なかなか使えそうな内容になってたのでメモ。
ランニングのパフォーマンスを上げる方法といえば、走る距離を増やしたり、インターバルトレーニングで心肺機能を鍛えたりするのが定番ですが、ここで調査の対象になったのは「ジャンプトレーニング」であります。縄跳びや、その場でピョンピョン跳びはねる運動みたいなヤツですな。
これは日本の立命館大学などのチームによる研究で、30〜50歳の男性ランナー35人を対象に、10週間のトレーニングを行ったもの。具体的には、参加者に普段のランニングを続けてもらいながら、週2回の「プライオメトリクストレーニング」を追加してもらったそうな。
プライオメトリクスってのは、筋肉を素早く使って瞬発力を鍛えるトレーニングで、代表的なのは、
- 縄跳びのように、素早く連続してジャンプする
- その場で何度も跳びはねる
- 片足で連続ジャンプする
- ランジの姿勢からジャンプして、空中で脚を入れ替える
といった運動であります。「どれだけ素早く力を出せるか?」に重点を置いたトレーニングだと申せましょう。
で、研究チームが、トレーニング前後で参加者の能力がどう変わったかをチェックしたところ、
- ランニングエコノミーが平均3.9%も改善していた!
って結果が出たというんですな。
ランニングエコノミーは、「同じペースで走るときに、どれくらいのエネルギーを消費するか?」を表す指標のこと。たとえば、同じ時速10kmで走っている人が2人いたとして、一方は大量の酸素を使わないと走れないけど、もう一方は少ない酸素消費で走れたら、後者のほうがランニングエコノミーが優れているわけです。つまり、今回の結果は、「同じスピードで走っても、以前より少ないエネルギーで済むようになった!」ってことですね。
なぜジャンプすると、ランニングが楽になるのか?
ここで気になるのは、「そもそも、なぜジャンプするだけでランニングの効率が良くなるのか?」ってとこでしょう。この点について研究チームは、
- 反発を利用したジャンプ力が向上した
- 走っているときの歩数(ピッチ)が少なくなった
って2点が理由じゃないかと推測しておられます。要するに、
- ジャンプトレーニングによって、地面を効率よく蹴れるようになる
- その結果、1歩で進める距離が少し長くなる
- 同じスピードなら、以前ほど多くの歩数を必要としなくなる
- 結果として、ランニングのエネルギー消費が減る
って流れですね。ランニングの世界では、「歩幅を小さくして、ピッチ(1分間に何歩走るか)を増やしたほうがいい!」ってアドバイスをよく見かけますんで、これはちょっと意外な人もいるかもですね。
実際には、どんなジャンプトレーニングをすればいいのか?
さて、ここまで聞くと「じゃあ、どんなジャンプトレーニングをすればいいの?」ってとこが気になりますが、今回の研究で使われたメニューはめっちゃシンプルなんで、簡単にまねできそうであります。ざっとチェックしてましょう。
【最初の1週間】
- 両足の縄跳び:30秒×3セット
- シザースジャンプ(前後に開いた脚を跳びながら入れ替える):15秒×3セット
- 両足での連続ジャンプ:15秒×3セット
上記を週2回やればOK。その後は少しずつ運動時間を延ばしていき、6週目以降には片足でのジャンプも取り入れていったそうな。
でもって、最終的な10週目のメニューは、
【10週目】
- 片足の縄跳び:左右それぞれ20秒×3セット
- 片足の連続ジャンプ:左右それぞれ10秒×3セット
- ジャンピングランジ:30秒×3セット
みたいになります。これなら、ジムに行かなくても取り組めそうでいいですな。
まぁジャンプ運動は着地の衝撃が大きいので、運動に慣れていない人がいきなり片足ジャンプなどを始めるのはNG。最初は少ない回数から始めてくださいませ。
ランニングを改善するには、走る以外の運動も重要かも
というわけで、話をまとめると、
- 週2回、10週間のジャンプトレーニングで、ランニングの効率が上がる
- これは、地面を蹴る能力が上がったおかげだと思われる
- つまり、ジャンプトレーニングは使える!
という感じです。ランニングをしない人でも、おそらくジャンプトレーニングは下半身の瞬発力や身体を素早く動かす能力の改善に役立つはずですんで、
- 加齢による筋力や瞬発力の低下を防ぎたい!
- スポーツや日常生活でもっと軽快に動けるようになりたい!
みたいな人は、上記のトレーニングを試すのもいいんじゃないでしょうか。お試しあれー。



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