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コミュ症がフェイスブックをやると不幸になる!

Facebook


以前にも「フェイスブックは人を幸福にするの?」って話を書きましたが、今度は「コミュ症がフェイスブックをやると不幸に!」って研究があったのでメモ。



 

これはルーベン大学の調査でして、まず前提として「孤独な若者ほどフェイスブックにハマりやすくなる」って事実が明らかになったんですな。以下にポイントを引用しますと、

 

予想どおり、 人間関係で孤独を感じている若者ほど、フェイスブックにのめり込む傾向があった。これは、自身の対人スキルの不足を埋め合わせ、孤独感をまぎらわせ、より多くの人間関係を持とうとするからだ。コミュニケーションで孤独を感じている若者ほど、社会生活の満足感を得ようとしてフェイスブックにハマっていくわけだ。


これは1960年代に電話が普及しはじめたときと似た現象で、そのときも、やはり孤独な若者ほど電話を使う時間が長かったらしい。


もっとも、すべてのフェイスブックユーザーが孤独なわけじゃなくて、普通に友人とつながるためにフェイスブックを使うぶんには、フェイスブックはユーザーの幸福度を高めてくれるらしい。

 

現在までの研究によれば、フェイスブックで友だちと交流したり、新しい友だちを作ったりする行為は、長い目で見て孤独感を減らすことがわかっている。

フェイスブックで社会生活の幅を広げるのは、若者の幸福感によい効果をもたらすのだ。

 

しかし、もし自分の貧弱なコミュニケーション能力を埋め合わせようとしてフェイスブックを使うと、逆に孤独感は高まってしまう。これは、基本的にフェイスブックが、「他の人は自分より恵まれている」と思わせる性質を持っているからだ。



確かに、「フェイスブックはリア充アピールがうざい!」ってのはよく聞く話。孤独な人がフェイスブックをやると、このリア充な雰囲気にやられて、より孤独感を深めちゃうわけですな。


つまり、フェイスブックで人間が幸せになるかどうかは、その人の「動機」次第。コミュニケーションの欠落を補うためにSNSを使うのは良くないんでしょうねぇ。



関連記事:結局、フェイスブックでヒトは不幸になるのか幸福になるのか?

参照:Teppers, E., Luyckx, K., Klimstra, TA, Goossens, L. (2013). Loneliness and Facebook motives in adolescence: A longitudinal inquiry into directionality of effect. Journal of Adolescence.




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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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