今週半ばの小ネタ:麻雀で鬱が改善、電子タバコで謎の肺病、オルトレキシア
ひとつのエントリにするほどでもないけど、なんとなく興味深い論文を紹介するコーナーです。
麻雀で鬱が改善!
まずは華中科技大学などの研究(R)で、「麻雀で鬱が改善した!」というおもしろい内容になっておりました。
これは45歳を超えた中国人の男女10,988人を対象にした研究で、
- 普段どれぐらい麻雀に参加してるか?
- 鬱の症状はどれぐらいのものか?
といったポイントを調べて全てのデータをまとめたところ、「麻雀の参加時間が長い人ほどメンタルが健全!」って傾向が確認されたんだそうな。
というと「麻雀が脳トレになるから?」とか思っちゃいそうですけど、研究チームの見解によれば、
この研究は、社会的な参加がメンタルに良いというエビデンスを提供してくれる。
ってことで、要するに「社交がメンタルに良いのだ!」という当ブログではおなじみのテーマがここでも強調されておりました。麻雀でコミュニケーションが促進して、おかげでメンタルも改善するわけですね。
が、この論文ではまた別におもしろいポイントも出てまして、
今回の研究では都市部と農村部におけるメンタルヘルスの違いもチェックしたが、驚いたことに、都市部で麻雀に参加した者には精神の改善がみられなかった。その理由は定かではないが、都市部のギャンブルには競争的な要素が多く、その分だけコミュニケーションの改善にはつながらないのだろう。
とのこと。同じ麻雀でも都会ではギスギスしがちなんで、どうにもメンタルは改善しづらいみたい。都会は厳しいぜ‥‥。
電子タバコで謎の肺病が!
お次はCDC(アメリカ疾病予防管理センター )の重要なアナウンス(R)でして、要点をひとことでまとめると、
- 電子タバコによる謎の肺病が激増してるから気をつけて!
って感じです。大事なポイントを抜き出しますと、
現在、FDAや各州の保健所などが、電子タバコのせいで各地で続発している深刻な肺病について調査を進めている。この調査は続行中であり、明確な原因はまだわかっていない。しかし、報告された患者のすべてに電子タバコの使用歴があるのは間違いない。
のようになっております。これは怖すぎる……。
いまのところ確認されている症状としては、
- 呼吸困難
- 胸の痛み
- めまい
- 吐き気
- 下痢
- 高熱
- 疲労
- 体重の減少
などが主だっていて、人によっては電子タバコの使用から数日で問題が起きることがあれば、肺の変調を自覚するまでに数週間がかかるケースもあるとのこと。
まぁ「電子タバコのリスクって過小評価されてない?」って話は昔からあったんで(R)今回の発表にも納得なわけですけど、CDC発表だと最近は電子タバコによる死者も確認されてるようで、恐ろしいとしか言いようがない感じ。このブログを読んでいる人で電子タバコユーザーがいるとも思えませんが、ご留意なされまし。
健康的な食事にこだわりすぎて逆に体調を崩すパターン
最後はテキサス州立大学の論文(R)で、「オルトレキシアってどんな人たちなの?」って問題を調べてくれております。
オルトレキシアってのは「健康な食事をしなければ!」って思いにとりつかれすぎて、体に悪そうなものは徹底的に取り除いてしまう人たちのこと。それがストレスになって逆に健康を壊すこともありまして、摂食障害の一種とされております。
これはオンライン調査を使ったリサーチで、
- オルトレキシアに悩む人47人
- 普通に健康的な食事をしている人50人
- ごく普通の食事をしている人83人
に対してアンケートを行ったんだそうな。それで何がわかったかと言いますと、
- 普通の食事をしてる人にくらべて、オルトレキシアの人はサプリの使用量が異常に多い
- ホメオパシーみたいな代替療法にハマっちゃうケースもやたらと多い(特にメンタルの改善を目的にインチキ療法にハマっちゃうパターンが多いらしい)
- めちゃくちゃ健康に気を使ってる割に、実際には普通の食事をしている人より健康を壊してるケースが多い
だったそうで、オルトレキシアな方々は現実的には体調を崩すケースが多く、めまいやエネルギー愚息に悩むケースが多いらしい。「なんでもほどほどが一番」ってのはよくいうことですけど、私も気をつけねば……(代替療法には絶対にハマらんけど)。