筋トレのセット間は休めば休むほど筋肉は発達するの?問題
「筋トレのセット間はどれぐらい休めばいいの?」って問題を深掘りしたデータ(R)が出ておりました。
というもの、ちょっと前までは「筋肉を肥大させるためには30〜90秒の休憩がベスト!」みたいに言われてたんですが、最近は「やっぱセット間の休憩は長い方がいいんじゃない?」みたいな話も出てまして(R)、悩ましかったりするんですよ。
そこで、新しい研究では20〜34歳の男性15人(みんな筋トレ好き)を集めて、みんなに1RMの85%ぐらいのベンチプレスを指示。各セットごとに「もうできない!」ってレベルまで筋肉を追い込みつつ、4セットをこなしてもらったそうな。
その際に、セット間の休憩を3つのパターンに分けてまして、
- 2分休む
- 5分休む
- 8分休む
って感じで4セットのベンチプレスをこなした後で、全員のトレーニングのボリューム(セット数 × レップ数 × バーベルの重量)を比べたんだそうな。もちろん、3パターンのテストのあいだには48時間の時間を置いております。
すると、結果はかなり明快でして、
- セット間の休憩が長ければ長いほど、筋トレのボリュームは増える!
ってことです。いちおう各パターンごとのボリュームの違いも書いておくと、
- 2分パターン=1,448±215 kg
- 5分パターン=1,793±315 kg
- 8分パターン=2,207±372 kg
みたいになってます。筋肉を増やすためにはとにかくボリュームを増やすのが大事なので、休憩時間によるこの差はかなり重要なわけです。
ちなみに、似たような話はいくつかあって、
- 2017年の実験(R)だと、3分または1分の休憩を比べたら、10週間後は3分グループの方が太ももの筋肉が大きくなった(ただし腕の筋肉にはそんな違いがなかった)
- 2009年の実験(R)だと、2.5分または1分の休憩を比べたら、10週間後は2.5分グループの方が効果量0.32のレベルで有利だった
みたいになってます。いずれにせよ休憩が長いほうが良い成果が出やすい傾向はある感じ。
まぁこの結果そのものは驚くような話ではなくて、休憩が長ければ次のセットで大量の運動ができるのは当たり前ですからね。ただ、ここで誰もが思うのは、
- セットごとに5〜8分も休めるほどヒマじゃないよ!
ってところでしょう。8分も休んでたら、ひとつのメニューをこなすのに30〜40分ぐらいかかっちゃいますからねぇ。なので、いまのところの対策としては、
- スクワットやベンチプレスのように重要なメニューのみ5分ぐらい休む。あんま大事じゃない単関節運動(ダンベルカールとか)は1〜2分ぐらいで済ませる
- もはや休憩時間の延長は考えず、シンプルにセット数か重量を増やす方向で対応する(後半のセットでレップ数が下がるのは仕方ないのであきらめる)
みたいになりますかねー。私の場合はさすがにセット間で5〜8分もの時間を取るのは不可能なんで、いままでどおり1.5〜2分ぐらいの休憩で済ませつつセット数を増やす方向で考えていくつもりであります。
ただし時間がある方は、5分ぐらい休憩を取ったほうがボリュームは増やしやすいとは思うんで、お試しいただくのもいいかもしれません。