「そもそも自分は人生に意味を感じられてるんだろうか?」を計測するための10問
進化論から考えれば「人生に意味などない!」って結論に落ち着くしかないんだけど、そうは言ってもなんらかの意義を感じられないと生きてらんないのが人間ではあります。実際のところ「人生には意味があるなぁ」と思える人は寿命が長い傾向があったりして、「最高の体調」でも「人生の意味感を高める方法」なんてのをまとめてたりします。
といったところで、コロラド州立大学などの研究(R)は、「そもそも自分は人生に意味を感じられてるんだろうか?」を測るためのテストを作ってくれていて有用でした。「幸せを科学する―心理学からわかったこと」などで有名な、大石繁宏先生も著者の一人に入ってらっしゃいますね。
これは151人の学生を対象にした研究で、過去の研究で使われてた「人生の意味尺度」の短縮バージョンを作り、たった10問である程度精度が高い判断ができるように調整したものです。昔の尺度は40問以上あったりしたんで、いまいち使い勝手が悪かったんですよね。
で、この後、10問版の「人生の意味尺度」は世界中で検証されまして、日本でも「人間の意味感」を正しく把握できることがわかってきました。「人生の意味」問題にお悩みの方は、まずこれで自分の現状を理解してみるのもいいんじゃないかと。
人生の意味尺度
「人生の意味尺度」は以下の10問で構成されてまして、7件法で採点します。
- まったくあてはまらない=1点
- だいぶあてはまらない=2点
- 多少あてはまらない=3点
- どちらでもない=4点
- 多少あてはまる=5点
- だいぶあてはまる=6点
- 非常によくあてはまる=7点
いずれも非常に主観的な質問で正解も不正解もないんで、まずは気軽にお答えいただければと。
- 私は自分の人生の意味を理解している
- 私は人生を有意義なものにする何かを見つけたいと思っている
- いつも人生の意味を見つけたいと思っている
- 私の人生にははっきりとした目的がある
- 自分の人生が有意義なものであると十分に感じている
- 私は充実した人生の目標を見出している
- 私はいつも自分の人生を有意義にする何かを探している
- 私は自分の人生の目的や目標を探している
- 私の人生にはっきりとした目標はない ★
- 私は自分の人生の意味を見つけようとしている
採点法
全てをつけ終わったら採点です。このツールは以下のサブスケールで構成されていて、
- 保有:「自分の人生に意味があるとどれだけ感じられているか?」を表す数値。この数値が高い人ほど幸福感、外向性、ポジティブな態度に関連しており、不安や抑うつなどに悩まされるケースが少ない。
- 探究:「どれぐらい自分の人生に意味や理解を見出そうと努力しているか?」を表す数値。この数値が高い人ほど熟慮を好み、ネガティブな感情、抑うつ、神経症などに悩まされるケースが少ない。
といった2つのパートで点数をつけていきます。具体的には、
- 保有:質問1,4,5,6,9の点数を合計する(質問9は点数を逆にし、1点=7点、2点=6点、3点=5点、4点=4点、5点=3点、6点=2点、7点=1点として計算)
- 探究:質問2,3,7,8,10の点数を合計する
みたいになります。日本人の学生を対象にした調査によれば、
- 保有の平均点=19.80
- 探究の平均点=21.71
って数値が出てますので、ここらへんを判断の目安にしていただくといいでしょう。とはいえ「人生の意味」につては、別に他人より高ければいいってもんでもないので、あくまで現状を把握するためのツールとしてお使いいただければ幸いです。