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初対面の相手にモテるのはどんな人?を調べたノースカロライナ大学実験のお話

  

初対面の相手にモテるのはどんな人?」ってのを調べた研究(R)がおもしろかったんでメモっときます。

 

 

これはノースカロライナ大学などの調査で、「過去のデータで”モテ要素”と言われれているポイントが、初対面の場ではどれだけ通じるか?」ってのを調べるのが研究の主な目的になってます。過去のデータで言われてる”モテ要素”ってのは、

 

  • 類似性=自分と似ている人を好きになりがちな現象
  • 互恵性=誰かに好かれていることを知ると、その人のことを好きになる現象
  • 安心感=頼りがいや忠誠心を示してくれる人を好きになる現象

 

などのことです。どれも昔から定番のモテ要素として知られてきたものですが、果たしてこれらの条件はどんな状況でも当てはまるのか?ってことですね。

 

 

研究チームはヘテロな男女108人(平均20歳前後)を集めて、まずはみんなの経歴や性格などをアンケートでチェック。その上で、全体を10~20人のグループに分けて、スピードデート(お見合いパーティ的なやつ)に参加してもらったんだそうな。

 

 

参加者はそれぞれの異性のメンバーと5分を過ごしまして、その後で相手を気に入ったかどうかをアンケートに記入。相手にどれぐらい魅力を感じたかや「また会いたい!」と思うかどうかをチェックしたとのこと。

 

 

でもって、その結果は以下のようになってます。

 

  • 結局のところ、男も女も「ルックス」が良い相手に対して「もっと会いたい!」と思いやすかった(これは予想どおりっすね)

 

  • 女性の場合、イケメン以外で「もっと会いたい!」を左右するのは、スポーツの活動をどれだけやっているかどうかった

 

  • 女性の場合、以下の項目は、男性の魅力度とはあまり関係がなかった(つまり、好みの問題がかなり大きい)
    • 年齢
    • 身長
    • 体重
    • 趣味(スポーツ以外)
    • 政治的意見
    • 性格的特徴
    • 気分
    • 自尊心

 

  • 男性の場合は、女性に対して「低体重」「運動神経のよさ」「政治的意見の一致」「常に機嫌が良い」「自尊心が高い」などの特徴を求めるケースが多かった

 

  • 類似性には、「もっと会いたい!」と相手に思わせる力は特になかった

 

  • 互恵性については、「もっと会いたい!」どころか「もう会いたくない」と思わせる傾向があった(つまり、初対面であんまり好きをアピールすると逆効果かもしれない)

 

  • 安心感については、別に相手に頼りがいを感じたところで、「もっと会いたい!」と相手に思わせる力はなかった

 

 

ということで、いろいろと男女差はあるものの、多くの人は初対面の相手に「ルックス」と「運動神経」しか求めてないのでは?という結論でした。まぁ初対面の相手と5分話しただけだと、この2つぐらいしかはっきりした判断基準ってないですもんね。

 

 

もちろん、だからと言って「類似性とか互恵性とか安心感は無意味なの?」って話ではなく、これらの要素はあくまで長期的な好みを決める要素として働くよーってことなんでしょう。なので、この話を現実世界に応用するならば、

 

  • 「ルックス」と「運動神経」を持たぬ者、スピードデートはあきらめ長期戦を狙うべし
  • 短期戦で行きたいならせめて身だしなみぐらいはしっかりしておきたい(「ありのままの自分を好きになってほしい」とか思って身なりに気を使わないと即死)
  • 「長期戦でいくぞ!」と腹をくくった人は、類似性、互恵性、安心感のアピールに気を配るべし

 

みたいになりますかね。どうぞよしなに。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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