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究極のリラックスから集中力アップまで、そこそこのデータがある7つの呼吸法

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呼吸法っておもしろいなー、と前から思っております。実際、認知行動療法でも呼吸は重要視されてまして、緊張と不安のせいで仕事ができないような人には、とりあえず深呼吸をベースにしたリラクゼーション法を教えることが多め(1)。


というわけで、ここではデータの裏付けがある呼吸法をダラッと並べてみます。お気に入りを1つ見つけて、すき間時間などに練習してみたらよいかと。


1 サマ・ヴリッティ(等間隔呼吸法)
2010年に実験データが出た、ヨガベースの呼吸法(2)。方法は、


  1. 4秒かけて鼻から吸う
  2. 4秒かけて鼻から吐く

これだけ。シンプルな方法ながら血圧の低下や脳神経の鎮静、ストレスの解消などが認められております。慣れてきたら8秒間隔まで伸ばしてもOK。いつでもどこでもできるんで、呼吸が浅くなったと思ったらすぐに試すといいかも。


2 腹式呼吸
定番の呼吸法だけに、多くの実験で効果が認められております(3)。方法は、


  1. 右手を胸元に置く
  2. 左手を腹に置く
  3. 6〜10秒かけて鼻から息を吸う
  4. 胸がふくまらず、横隔膜のふくらみを意識する
  5. 6〜10秒かけて鼻から息を吐く

というもの。以上のトレーニングを1日10分ずつ、6〜8週間ほど続ければOK。






3 漸進的弛緩法
心理療法の世界でおなじみの呼吸法(4)。方法は、


  1. 以下のすべての作業は深呼吸をしながら行う
  2. つま先に思い切り力を込めて抜く
  3. ふくらはぎに思い切り力を込めて抜く
  4. ふとももに思い切り力を込めて抜く
  5. 腹に思い切り力を込めて抜く
  6. 手のひらに思い切り力を込めて抜く
  7. 腕全体に思い切り力を込めて抜く
  8. 首に思い切り力を込めて抜く
  9. アゴに思い切り力を込めて抜く
  10. 顔全体に思い切り力を込めて抜く

というもの。イスに座った状態でもOKですが、寝っ転がってやるのがいいと思う。全身がズッシリしたリラクゼーション感覚に包まれるんで、瞑想前の準備に使うのもあり。「寝たまんまヨガ 簡単瞑想」ってiPhoneアプリの序盤でも漸進的弛緩法が使われてますんで、こちらを試すのもあり。



4 片鼻呼吸法
こちらもヨガでは定番の呼吸法。リラックスだけでなく集中力や活力アップにも効くと考えられております。個人的には、眠気覚ましとし使うのもおすすめ。具体的な方法は、以下のエントリをご参照ください。





5 タクティカルブリージング
米軍が戦場のストレス解消に使っている呼吸法。4秒間隔で呼吸と静止をくり返す方法で、しばらく続けると心拍数が115〜145に落ち着いていくそうな。このぐらいの心拍数だと、全身の力がほどよく抜けた最適なパフォーマンスが可能になるんですな。不安や緊張の解消ではなく、作業の効率を高めたい人にはこれがいいかも。


具体的な方法は、以下のエントリをご参照ください。




6 ビジュアライゼーション
セラピストのガイドに従って、頭のなかにポジティブなイメージを浮かべながら深呼吸を続ける方法。マインドフルネス瞑想の一貫として行われるケースが多め。真言宗の阿字観なんかも同じ系統のテクニックですね。


個人で行うのはムリなんで、「マインドフルネス・アプリ」や「寝たまんまヨガ 簡単瞑想」などのアプリを使うのがよいでしょう。なんか指示があったほうがやりやすいという方におすすめ。


7 カパーラバーティ
こちらもヨガでは定番の呼吸法で、 片鼻呼吸法よりも素早く集中力や活力があがると言われております。方法は、


  1. 背筋を伸ばして座る
  2. 鼻からゆっくりと息を吸う
  3. 下っ腹に力を込めて、鼻から一気にシュッと息を吐き出す
  4. 以上の呼吸を10回くり返す

というもの。スピードが違う呼吸を組み合わせることで、リラックス系と興奮系の神経が同時に活性化するらしい。わたしも試してみましたが、確かに目覚まし効果はかなり高い感じであります。


まとめ
そんなわけで、科学が認めた7つの呼吸法でした。もちろん、あまりに不安と緊張が大きい人には、呼吸法はバンドエイドみたいなものだと思います。根本的に不安を解決したいなら、がんばって歪んだ思考を正していくしかないはず。そのへんをご理解いただいたうえで、ぜひ有効に使っていただければと。


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