行動経済学的に正しい食べ過ぎを防ぐ方法
例によって調べ物をしていたら、行動経済学の名著「予想どおりに不合理」のダン・アリエリーさんが、「食べ過ぎを防ぐ方法」をレクチャーしているのを見つけたのでメモ。
要点をざっくり訳しますと、
意志の力を使わなくても、ごちそうを食べ過ぎずに済む方法を、ダン・アリエリーに尋ねてみた。彼の答えは、食事の前に「アーキテクチャーを作っておけ」というものだった。自然と良い選択をするように環境を整え、さらには我々の非合理性を上手く利用するのだ。
さらに「箸を使え!」と彼は主張する。一口のサイズを小さくし、食事を口に運びにくくするわけだ。箸が使えないなら、皿やスプーンを小さくしても同じ効果が得られる。さまざまな研究により、人間は目の前の食事が多いほど、食べ過ぎてしまうことがわかっている。これは、予想どおりに不合理な事例の1つ。私たちは、満腹感ではなく、皿に盛られた食事の量で、どれだけ食べるかを判断するのだ。
って感じです。あえて食事をしづらくして、食べ過ぎを防ごうって話ですね。日本人は箸に慣れているので、「利き手じゃないほうの手で箸を使う」といったアレンジが必要でしょうね。
実はこれ、とあるテレビ番組で、劇団ひとりさんが提唱していた「左手ダイエット」と同じ方法だったりします。なんでも、彼はこのテクニックで6キロも痩せたんそうで。いま思えば、あれは行動経済学的に正しい主張だったんですね(笑)。
で、アリエリー教授の提案はもう1つ。
最初の一皿にボリュームがあってカロリーも低ければ、ヒトはその後の食事を少なめに食べるようになる。
食事の品数を減らすのは、悪くないアイデアだ。多様性は食欲を刺激するからだ。
食事の満足感は、摂取カロリーとは関係ない。低カロリーでも、食物繊維が豊富で、水分を多くふくむ食品なら、満腹感は得られる。ゆえに、ブロッコリーを食べれば食べるほど、食べ過ぎは解決しやすい。