糖質量の多い食事が、狂った体内時計の調整に効く
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慶應大学が主催の「食と医科学フォーラム」に行ってまいりました。今回のテーマはアンチエイジングでして、どの講演も面白かったんですが、なかでも興味深かったのが柴田重信氏の「食と体内時計のサイエンス」。「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」を監修した教授さんですね。
時間栄養学は、その名のとおり食事のタイミングが体内時計に与える影響を調べる分野。「いつ食べたら太りやすい?」みたいな疑問に答える学問でして、わたしが実践中の「8時間ダイエット」なんかもその一種であります。
で、今回の講演は体内時計の調整法がメイン。当ブログでも体内時計の重要性については何度か書いてまして、朝日を浴びるとダイエットに成功しやすくなるなんて話もありましたが、柴田教授によれば、朝の光や朝食が体内リズムの調整に重要なのはもちろん、
- どんなにがんばっても体内時計は2時間までしか修正されない:起床後に朝日を浴びまくっても、前夜に超夜ふかしした場合は意味がない。
- 朝食による体内時計の調整効果は、最後の食事から時間が長いほど高くなる:つまり、深夜の3時ごろに夜食を食べたあと、朝7時に朝食をとっても体内時計は上手く治らない。
- 一気に大量の食事を食べるほど体内時計は調整される:食事の時間も重要ですが、食事量のほうが体内時計の調整にはウェイトが大きいんだとか。
- GI値が高い食事ほど体内時計の調整効果は高い:インスリンが脳に働いて体内時計を動かすんだそうな。特にタンパク質と炭水化物をセットで食べると、さらに効果的だとのこと。
そんなわけで、寝不足が続いて体内時計が狂ったときは、朝日を浴びつつガッツリとお米と肉を食べるのがいいみたい。どうしても徹夜仕事をしなきゃならないときは、ちょっと試してみよう。
ちなみに、柴田教授によれば、減量のためには食後の運動がいいってお話をしてらっしゃいましたが、一方では、空腹状態でエクササイズをするとミトコンドリアが活性化するってデータもありまして、このあたりは判断が難しいところ。ダイエットのためには食後の運動がよくて、アンチエイジングのためには食前に運動したほうがいいって感じですかねぇ。
credit: TooFarNorth via FindCC