自然が多い場所で暮らすと、なぜ人は病気で死ににくくなるのか?
https://yuchrszk.blogspot.com/2016/04/blog-post_21.html
「自然の中を歩くと幸福になる!」とか「自然の写真を見るだけでもストレスが減る!」なんてデータがありましたが、今度は「自然のなかで暮らすと長生きに!がんの死亡率も下がる!」って論文(1)が出まして、これがまたなんとも興味深い。
これはハーバードのブリガム病院による研究で、2000〜2008年のあいだに108,630人の女性を調べた健康データを使ったもの。全員の住居を「周囲に自然が多いかどうか」で分類して、病気の発症率とくらべたんですね。
その結果、自然が多いエリアに住んでいる人たちは、都市部に住んでいる人にくらべて、
- 呼吸器系の病気で死ぬ確率が34%減少!
- がんで死ぬ確率が13%減少!
といった差が出たらしい。がんの死亡率まで下がるとは、なかなか驚きであります。
研究者いわく、
自然と触れ合える環境と死亡率の低下には明確な相関がある。ここまではっきりした関連性が出てくるとは思わなかった。
とのこと。予想を超える効果だったみたいですね。
こういった現象が起きる理由としては、
- 都会よりもコミュニティの関係性が良いことが多い
- 周囲に自然が多いと日常の活動量も多くなる
- 大気汚染のレベルが低い
といった原因があるわけですが、なによりも影響が大きいのがメンタルヘルスの改善効果らしい。
さらに驚いたのは、自然の多い環境で健康が改善する理由は、メンタルヘルスの改善によるところが非常に大きかったことだ。
今回の計算によれば、自然がもたらすメリットの30%はメンタルの改善が原因だったんだそうな。うーん、自然の効果ってすごい。
そんなわけで、新宿住まいのわたしとしては耳の痛いデータでありました。せめて定期的にリトリートをするか…。