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腸内環境は「目の健康」にも超大事かもよ、みたいな話

Eye

  

 腸内環境は目の健康にも大事?

腸は人間を支配している!って話を何度か書いてまして、腸内環境が良くなると性格が前向きになったりとか、腸内フローラの悪化で鬱が発生したりとか、変わったとこでは食物繊維で良い夢が見られるかも?といった現象が起こることがわかっております。

 

 

 で、今回はもうひとつ変わり種なネタで、「腸内環境を良くすると目も健康になるかもよ」って話です。

 



腸内フローラが崩れたマウスは目に異常な血管が増加

といっても、まだマウス実験(1)の段階なんですけど、ちょっとおもしろんですよ。これはモントリオール大学の研究で、マウスを「高脂肪食」と「普通食」の2グループにわけたんですね。

 

 

なぜ高脂肪食のグループを作ったかというと、過去の研究で「高脂肪食は腸内環境にダメージを与える」ってデータが出ているから。高脂肪食で腸内細菌のエサが少なくなり、どうしてもバランスが崩れちゃうんですよ。

 

 

すると、この実験でも、予想どおり高脂肪食のマウスにはリーキーガットが発生。体内に毒素が流れ込んで全身に炎症が起きまして、最終的には眼球に異常な血管が増加したんだそうな。

 

 

この「異常な血管」ってのは網膜に向かって生えまして、簡単に水漏れしちゃう性質をもっております。そのせいで、網膜が目の保護膜からはがれちゃうんですな。恐ろしいですねぇ。

 

 

炎症が視力の低下を起こす

腸内環境の異常で目がやられる流れについては、論文にナイスなインフォグラフィックが出てましたので、こちらをどうぞ。体内の炎症がいろんな悪さをするのは有名ですけど、やっぱり目にも良くないんですねぇ。

 

EMMM 8

 

もちろん、こちらはまだマウス実験ですけども、これまでの観察研究では「肥満の人ほど年を取って視力が落ちやすい」って結果が出てたりはします。肥満は炎症の最大原因 なので、視力の低下もそのせいじゃないかと考えられてるわけっすね。

 

 

 ってことで、いま視力がいい人も悪い人も、目の健康のために腸内環境を気にしておくのが吉。いろんなとこに腸内細菌はつながってますなぁ。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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