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体脂肪を減らしたい部分だけ落とす「部分やせ」はできるかもしれないぞ!というローマ大学実験

Bellyfat

 

まさか部分やせが可能……だと?

ダイエットの世界じゃ「部分やせは不可能!」ってのが常識なわけです。その理由については「よくわかる部分やせの歴史」に書いたとおりでして、どんなに特定のパーツを鍛えても(腹とかお尻とか)、全身の脂肪は(ほぼ)均等に減るってのが何度も確認されてきたからなんですな。

 

 

そんなわけで、良心的なジムやトレーナーほど「部分やせは無理だから少しずつ全体の体脂肪を減らしていきましょうね〜」みたいな指導をするのが一般的。逆に「部分やせトレーニング」みたいなのを言ってくる手合には要注意であります。

 

 

……ってのが普通の見解だったんですが、近ごろ出た論文(1)では、「意外と部分やせいけるんじゃない?」って結論になってたのでした。

 



筋トレ→有酸素運動の順でトレーニング

これはローマ大学の実験で、普段は運動をしない女性16人を対象にしたもの。年齢は30才前後でBMIは28前後ぐらいの人を選んだんだそうな。

 

 

実験期間は2週間で、全体を2つのグループに分けております。

 

  1. 上半身の筋トレ → アームサイクリング(腕だけをグルグル回す、上半身専門の有酸素運動)
  2. 下半身の筋トレ → レッグサイクリング(いわゆる普通のエアロバイク)

 

って感じで、上半身だけのトレーニングと下半身だけのトレーニングで結果の違いを確かめたみたい。当然、この研究グループは、上半身だけをトレーニングすれば上半身がたくさん痩せて、下半身だけなら下半身を中心に痩せるのでは?と考えたわけですな。

 

 

トレーニングのペースは週3回で、以下のようなメニューになっております。

 

  • 上半身グループ:チェストプレス、ダンベルロウ、アームカール、トライセップマシーンを1RMの60%で10回3セット
  • 下半身グループ:レッグカール、アブダクターマシン、レッグエクステンションを1RMの60%で10回3セット

 

でもって、有酸素運動はどちらのグループも最大酸素摂取量の50%で30分。実験中はカロリー制限などせず、いつもと同じように食事をしてもらったらしい。

 

 

部分やせが確認された

その結果がどうだったかといいますと、

 

  • 両グループともほぼ同じぐらい体脂肪が減っていた (p=0.75, ES=0.15) 
  • ただし、上半身グループは腕の体脂肪がより多く減り、下半身グループは太ももの体脂肪がより多く減っていた(p=0.06, ES=0.54)

 

だったんですな。なんと研究グループの仮説どおり、確かに「部分やせ」が確認されております。具体的にどれぐらいの差だったかというと、

 

  • 上半身グループの体脂肪:腕は−12%で足は−4%
  • 下半身グループの体脂肪:腕は−2%で足は−11%

 

 

みたいな感じ。小さな実験なので偶然の可能性も捨てきれないものの、それにしてもハッキリした差が出てるな〜、という。

 

 

このデータをどう考えるかねぇ、という話

さて、この結果をどう解釈するかですけど、なかなか難しいところです。なにせ従来のデータと見解が食い違ってるもんで。

 

 

ただ、ありえる仮説としては、以前に「ガンコな脂肪を燃やすための4ステップ」で紹介した話に近いのかなーとは思っております。

 

 

ざっくり言うと、もともと太ももや二の腕ってのは他の場所より血の流れが悪い傾向があるんですよ。なので、せっかく筋トレのおかげで体脂肪が動き出したとしても、血流が悪いとうまくエネルギーとして燃えてくれないんすよね。そのため、結局は脂肪がもとの場所にもどっちゃって、他の場所よりも痩せにくくなっちゃうみたいな。

 

 

ところが、ここで今回の実験みたいに集中的な有酸素運動をすると、そのままうまく脂肪が運ばれていってエネルギーとして消費されやすくなるのかも。いわば「ガンコ脂肪燃焼メソッド」のゆるいバージョンみたいなもんですな。

 

 

まぁくり返しになりますけど、いまのところ「部分やせはできる!」と言ってる実験ってこれだけなので、「みんなも試してね!」とはまだまだ言えない感じ。それでも可能性としてはありえますんで、どこか重点的に痩せたいエリアがあれば、「筋トレ → 有酸素運動」の順で体脂肪をイジめてみるといいかもしれません。


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42才のプロパレオダイエッター/編集者/ライター/NASM®公認パーソナルトレーナー。国内外の学術論文を読み漁るのが好きな人。「パレオダイエットの教科書」と「服用危険」って本が発売中です。