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頭が良くなりたい?ならばまず借金を返したまえ!という研究の話

 

お金の不安は体に悪い!メンタルも病む!」って話もあるように、金銭の問題は私たちのコンディションを大きく左右してるわけです。まぁ普通に考えただけでも、借金があったらいつもよどんだ気分になりますもんね。

 

 

で、新しいデータ(R)では、「借金の返済は家計にメリットがあるだけじゃないんだぜ!」って内容になってておもしろいです。

 

 

これはideas42っていうチャリティ団体が行ったテストで、低収入に悩む200人のシンガポール人が対象。実験デザインをざっくり説明すると、

 

  1. 参加者の認知機能をテストする
  2. ついでに全員の不安レベルやストレスも調べる
  3. どれぐらい正確に金銭的な判断ができるかどうかを調べる
  4. その後、チャリティ団体から「あなたのローンを返済します!」と持ちかける
  5. 参加者がどう変わったかを見る

 

って感じです。長らく借金に苦しんでた人たちに、いきなり「もうお金に悩まなくてもいいんですよ!」と持ちかけたわけっすね。こりゃまた剛毅な実験ですなぁ。

 

 

さて、急にお金の心配がなくなった参加者がどうなったかと言いますと、

 

  • 不安に悩む人の割合が73%から53%に低下した(これは想定の範囲内っすね)
  • 目の前の欲望に流されやすい人の割合が44%から33%に低下し、物事を長期的に考えられる能力がアップした(つまり、セルフコントロール能力が上がったわけですね)
  • 認知テストのエラー率が17%から4%に低下した

 

だったそうな。借金が消えてストレスが減るのは予想どおりですけど、ついでに頭まで良くなったわけですねー。これはすばらしい。

 

 

研究チームいわく、

 

借金はヒトの心理的な機能を損ない、意思決定をゆがませてしまう。そのため、モチベーションが高くて才能がある人でも、貧困を抜け出すのは難しくなる。

 

とのこと。経済学の研究でも「貧困は脳の処理能力を下げる!」って傾向は昔から確認されてきたんで、納得の結論ではないかと思われます。それぐらい借金のストレスってのはヒトの心に重圧を与えるのだ、と。

 

 

つまりは、借金をすると、

 

  1. 金を借りる
  2. 借金のプレッシャーで脳機能が低下
  3. さらに金を返しにくくなる
  4. もっとプレッシャーがデカくなる
  5. いよいよ脳機能が低下!

 

っていう負のサイクルにハマりこんでいっちゃうわけっすね。なんか切ない話ですが、こりゃどうにかして借金を返していくしかないですなぁ。


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