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「変人なアーティストの作品ほど良い作品のように思えちゃう」という研究


ガガ様とかダリさんとかデュシャンとか、珍妙なライフスタイルで注目を集めるアーティストは多いですが、実際に「人間には、変人なアーティストの作品ほどよく見えちゃう傾向があるんだよ!」ってことを示した研究があるらしい。


以下、実験を行ったシャンカール・ベダンタム博士のインタビューを抜粋しますと、


みんなは、たんに彼ら(変人アーティスト)の“作品”を買ったと考えているかもしれない。でも、おそらくは、作品だけを買ったわけじゃない。アーティストの“ある特性”によって、私たちは「この作品は素晴らしい」と思わされていることが、新たな研究でわかったんだ。
その特性とは「変人度」だ。ヘンな服を着たり、変わったふりまいをしたり、社会的におかしな行動をとったりね。
アーティストが社会的にヘンなことをしがちなのは常識だ。注目を集めるために、わざと変わった行動を取っていると疑う人もいるだろう。


で、その研究がどんな内容だったかというと、


実験では、被験者たちにゴッホの「ひまわり」を評価してもらった。そして、そのうちの何人かには、ゴッホが自分の耳を切り落としたエピソードを、前もって思い浮かべるように指示をした。

その結果、ゴッホが耳を切ったことを思い浮かべた被験者は、「ひまわり」に対して、より高い評価を与えたんだ。


このあたりに関しては、実際に「すぐれたお笑い芸人は精神病に近い傾向を持っている」って話もあったし、ヒトは無意識のうちに変人とアートの才能を結びつけているのかもですね。あと、作者を離れて作品だけを評価するのって難しいんだなぁ、というか、そんなの不可能なのかなぁ、などと思ったりも。


ちなみに、この実験では、ニセの変人だとバレたとたんに作品の評価はダダ下がりすることも明らかになったそうで、ちょっと種類は違いますが、佐村河内さんの一件を思い出しました(笑)。





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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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