「グリーンスムージーで結石ができる!」はどこまで本当か?
グリーンスムージーに関するご質問をいただきました。要点を抜粋すると、
グリーンスムージーを飲むと結石になるので、あまり飲んではいけないと聞きました。グリーンスムージーは飲まないほうがいいのでしょうか?
とのこと。確かに、ホウレン草や山菜といった緑黄色野菜にはシュウ酸がふくまれてまして、大量にとると体内でカルシウムと結びついて尿路結石の原因になっちゃう。
シュウ酸は、水にさらしたり湯通しをすれば量が減るんですが、緑黄色野菜を生でいただくグリーンスムージーの場合は、期せずして大量のシュウ酸を体に取り込こむことになるわけですね。
と、これだけ読むと「やっぱりグリーンスムージーは危険だ!」って結論になりそうですが、実際のところは、そこまで心配する必要はないかと思います。というのも、通常、シュウ酸は腸内で細菌が分解してくれまして(1,2,3)、便として外に出してくれるんですね。なので、腸内環境が健全であれば、グリーンスムージーぐらいのシュウ酸は問題がないはず。
ただし、抗生物質を服用していたり、リーキーガットが起きている場合は、グリーンスムージーが悪影響をおよぼす可能性はあります。腸内で分解されなかっあシュウ酸が血液に入り込み、体内をめぐってから腎臓で結晶化しちゃうんですね。
また、これは非常にレアなんですが、一部には「シュウ酸に超弱い体質」を持った人がいますんで、そういった方もグリーンスムージーは向いてないかも。もっとも、この体質は100万人に1人ぐらいの割合でしか起きないんで、そこまで不安がる必要もないとは思いますが。
そんなわけで、結論としては、腸の働きが正常であればグリーンスムージーのシュウ酸を心配する必要はなし。ちょっと不安がある方は、シュウ酸が少ない食材(小松菜やレタスなど)を使い、ちゃんとマグネシウムを補給することをオススメしておきます。
credit: Luchiya Raycheva via FindCC