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殺虫剤に使われる「ピレスロイド」にADHD(注意欠陥障害)を引き起こす可能性が

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殺虫剤の成分がADHDの原因になるかも!」ってな怖めのデータ(1)が出てたのでメモしときます。




これはシンシナティ小児病院の研究で、2000〜2001年に行われたアメリカ全国健康栄養調査を使ったもの。8〜15歳の健康データ687人分を統計処理したところ、ADHDの症状を示した子どもほど、尿内にふくまれるピレスロイドの量が多かったんだそうな。具体的には、体内のピレスロイド量が10倍に増えるごとに、そうでない子どもと比べて50%の確率でADHDが起きる傾向があったらしい。


ピレスロイドは、市販の殺虫剤に広く使われている定番の成分で、普通にキンチョールとかフマキラーとなんかに入っております。体内での代謝が速くて、すぐに体の外に出ちゃうんで、ヒトに関してはかなり安全だと言われてるいっぽうで、マウス実験では脳のドーパミンシステムを乱す作用が出てまして、ちょっと悩ましいところです。


研究者いわく、

この研究では、尿の3-BPA(生体マーカー)を使って、ピレスロイドにさらされた量を測定した。ピレスロイドは体内に長くとどまらず、すばやく代謝される。この結果をもとに明確な結論を引き出す前に、より長期的で正確な計測が必要だろう。

とのこと。なにせ、市販の殺虫剤に入ってるピレスロイドは超少量なんで、大人が普通に使うぶんには何の問題もなさそうな気がしますけど、子どものいる家庭ではちょい気をつけたほうがいいかも。
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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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