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「デンタルフロス」って歯の健康にはなんの意味もないんですってよ

Fllosing

 

AP通信のニュースで「デンタルフロスは科学的に証明されていない!」ってニュースを流していてビックリ(1)。なんでも、デンタルフロスに意味がないことは大昔に証明されてるのに、いまだに米政府がオススメしてるのはおかしい!って話らしい。うーん、そうだったのか。

 

 

その根拠になってるのが2006年の系統的レビュー(2)で、808名分のデータを精査したかなり信頼の高いもの。その結果はと言いますと、

 

  • デンタルフロスを使っても歯の側面の虫歯リスクが減るという証拠はない
  • どころか、歯間ブラシを使うと逆に歯ぐきが減ったり、出血の危険のほうが大きいかも

 

みたいな感じ。もう10年前にわりと決定的なデータが出てたんですねぇ。知らなんだ。



2008年の系統的レビュー(3)でも似たような結論が出てて、やっぱフロスが歯垢を取るっていう有効なデータはないとのこと。ただし、この結論をみると、効果が認められてないのはあくまでデンタルフロスだけで、歯間ブラシならすき間の歯垢をとる効果はあるとのこと。

 

 

とはいえ、2007年の比較実験(4)などを見てみますと、確かに歯間ブラシのほうが成績はいいものの、そこまで目立った差はない感じ。具体的な平均差でいうと歯間ブラシが57.91なのに対して、デンタルフロスが50.18ぐらい。正直、歯間ブラシもあんま有効じゃないかも。

 

 

そんなわけで現時点では、フロスや歯間ブラシは使わなくてもよさげ。個人的には、今後も歯ブラシだけを使いつつ、定期的に歯医者に行こうかと。

 

 

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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