エクササイズ後の軽いストレッチで疲れが回復しやすくなるかもよ!という実験の話
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「ストレッチってどうよ?意味ありそう?」って問題については昔からいろんな意見がありまして、
みたいなデータが出てたりします。細かい点ではいろいろありつつも、とりあえず現時点では「ケガの防止目的でストレッチをするのは無意味!」って見解が最近の潮流ではないかと。多くのデータは、エクササイズ前後のストレッチは意味がないどころか、一時的に運動のパフォーマンスが下がる可能性すらあるみたいなんですな。
が、近ごろ出たデータ(R)は、ストレッチの効果について新たな知見を出していて、ちょっとおもしろいです。なんでも、エクササイズの後にストレッチをすると、疲労の回復スピードが速まるかも?というんですな。
これは30人の若い男性を対象にした実験で、まずは全体に足の筋トレをするように指示(10RMを6セット)。そのあとで、3つのグループに分けております。
- ストレッチをしない(コントロール群)
- 負荷の低いストレッチをする
- 負荷が高いストレッチをする
ストレッチの種類は3つで、
- 太ももの前を伸ばす
- 太ももの裏を伸ばす
- 股関節を伸ばす
のようになっております。さらに、「負荷が低いストレッチ」と「負荷が高いストレッチ」をどう分けたかと言いますと、
- 負荷が低いストレッチ:主観的に「気持ちが良い」と感じられるレベル
- 負荷が高いストレッチ:主観的に「不快でちょっと痛い」と感じられるレベル
って感じ。各ストレッチの時間は30秒ずつで、それぞれの足を3回ずつ行ったそうな。
でもって、筋トレから24時間、48時間、72時間の時点で検査をしまして、
- 筋力の変化
- 筋肉痛の変化
- CRPレベル(体内の炎症)
- クレアチンキナーゼのレベル(筋肉のダメージレベルを反映している)
などのポイントをチェックしたところ、以下のような結果になりました。
- 負荷が低いストレッチをしたグループは、他のグループよりも筋力の復活が速く、筋肉痛もよりスピーディに改善した!
ってことで、気持ちいい程度のストレッチなら、トレーニング後の筋肉の痛みやパフォーマンスの低下を改善してくれるかもであります。偽陽性かもしれないんでまだ断言はできないものの、軽いストレッチが血流の上昇をうながして、そのおかげで運動の疲労が改善する可能性はありそうですな。
ちなみに、疲労の回復に役立つテクニックとして現時点で確立されてるのは、
- マッサージ
- 冷水
- 着圧ウェア
などがありますんで、これらと軽いストレッチを組み合わせて使うのはアリでしょうね。
また、ストレッチについては、
- 運動の前後じゃなくて、例えば起きた直後や寝る前などに定期的にストレッチをすれば長期的に運動のパフォーマンスが上がる!
- 腰痛に困ったときもストレッチはやっぱ効くでしょう!
っていう精度の高いデータが出てますんで、こちらも合わせてご参考になさっていただければと思う次第です。