筋トレのパフォーマンスがガッツリ上がる?「シトルリン」はどこまで使えるのか?のメタ分析が出たぞー
このブログでよく出てくる成分に「シトルリン」ってのがあります。
シトルリンはスイカなどに多くふくまれる成分で、これまた当ブログではおなじみの「一酸化窒素」を体内に増やす働きがあるんですよ。一酸化窒素といえば、過去に疲れにい体になれるよーなんていう信頼性が高いデータも出てまして、ならば当然シトルリンもエクササイズに効くのではないか?と考えられるわけです。
ってことで、近ごろ出た論文(R)は「シトルリンは筋トレに役立つの?」って疑問を深掘りした内容になってて非常によろしいです。
これは過去のシトルリン研究から質が高い12件を抜き出したメタ分析になってまして、少なくともエクササイズの30分前に最低3gのサプリを使ったデータだけが選ばれてます。でもって、いきなり結論をザーッとまとめてしまうと、こんな感じです。
- 全体的に見て、シトルリンは負荷が高い筋トレのパフォーマンスを上げる(p = 0.036)
- ただし、その効果量はわりと心もとない (Hedges g = 0.20)
- シトルリンの効果は、トレーニング歴の長さを問わず確認された
- 筋力とパワーに与える影響を比べた場合、シトルリンは筋力アップの方に効く(g =0.30 vs. 0.04)
- シトルリンのタイプ(マレートとかLシトルリン )で効果が出るかはよくわからないが、たいていの実験はシトルリン マレートを使っている
ってことで、激しく効果があるわけじゃないものの、筋持久力や負荷が高いトレーニングのパフォーマンスを上げたいなら、シトルリンは使えそうであります。
ちなみに、このメタ分析の考察セクションでは、「Hedges g = 0.20って数字は現実的にどれぐらい意味があるのか?」が議論されてて非常に良い感じでした。ここでは、他のポピュラーな筋トレサプリの数字も出てまして、ざっくり以下のようになってます。
- クレアチン=上半身エクササイズへの効果:0.42、下半身エクササイズへの効果:0.21
- カフェイン=筋力への効果:0.20、パワーへの効果:0.17
- 重曹=短いエクササイズ(45秒〜8分)のパフォーマンスアップ効果:0.40
- ベータアラニン=短いエクササイズのパフォーマンスアップ効果:0.17
こうして見ると、シトルリンの効果は定評のあるサプリの効果とそんなに変わらないレベルですね。
もちろん、もっとシトルリンを推すためには、「長期的に使ったら筋肉量アップにつながるの?」って問題を調べた縦断研究が必要ではありますが、まだ絶対的な研究量が少ないところさえ目をつぶれば、まぁ買ってもいいんじゃないかな……ぐらいの判断になるんじゃないでしょうか。
ってことで、シトルリンを試してみたいという方は、
- 筋トレの1時間前にシトルリンを飲む
- 1回あたり8〜9gのシトルリンマレートを飲む(Lシトルリンの場合は5g)
といったポイントに気をつけて服用していただければ幸いです。どうぞよしなに。