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ニキビを治したきゃこの食事を止めるべし!という観察研究の話



ニキビを治したきゃこの食事を止めるべし!」みたいなデータが出てまして、お肌の問題に苦しんでいる方には参考になるのではないかと。

ネタ元はスペインでやってたヨーロッパ皮膚科性病科学会議の28回大会(R)のデータでして、研究チームはアメリカやヨーロッパなどの6カ国から6,700人の男女を集め、

  1. みんながどんな食生活を送っているのかをチェック
  2. 食事のデータとニキビの発生率をくらべる

みたいな調査をして、食事の内容とニキビのヒドさの関係を調べたんだそうな。これは過去にありそうでなかった研究でして、非常によろしいなーとか思うわけです。


で、「ニキビがヒドい人に特有の食事」の中身は、こんな感じになりました。カッコ内の「%」は、「ニキビがヒドい人がその食品を定期的に摂取している割合 vs. ニキビが無い人がその食品を定期的に摂取している割合」って意味になります。

  • ホエイプロテイン(11% vs. 7.3%)
  • スナック類(61.8% vs. 43.2%)
  • 甘味類(29.7% vs. 19.1%)
  • チョコレート(37% vs. 27.8%)
  • 焼き菓子(39% vs. 28%)
  • 加糖飲料(35.6% vs. 31%)
  • 乳製品(48.2% vs. 38.8%)

というわけで、ざっくり言ってしまえば「ニキビの人はお菓子と乳製品を控えよう!」って傾向が見て取れますねー。ホエイプロテインもニキビに良くないかもしれないのは辛いポイントですが、その場合は鶏胸肉を使っていくしかないでしょうなぁ。


ちなみに、そのほかにニキビの発生と関係があったのは、

  • アナボリックステロイド
  • 大気汚染
  • ストレス

などでして、そりゃそうでしょうなーみたいなラインナップになっております。研究チームいわく、

ニキビは、多くの人が皮膚科に通う原因となる疾患のひとつだ。患者がニキビの治療にどう反応するかには、内的な要因と外的な要因の両方が関わっている。俗に言う「エクスポゾーム」だ。

今回の研究では、ニキビに関して最も重要なエクスポゾームを初めて特定することができた。

エクスポゾームってのは、個人が生まれてから現在までの間に体験してきた物事の合計のことでして、さらにくわしくは「大人になってからの慢性病は9割が自己責任だぞ!みたいな話」をどーぞ。


もちろん、これはまだ初歩的な研究ですしピアレビューも行われてない段階なんですが、先行研究(R)でも「高糖質の食事とニキビには関係がある!」って結果も出てますし、お悩みの方はお菓子と乳製品をひかえる価値があるんじゃないでしょうか。砂糖そのものが悪いとは言わないものの、摂取量が多いとホルモンバランスの変動を引き起こして、どうしても体内に炎症が起きる原因になってしまうんですよねー。


私のケースで言いますと、パレオダイエットを始めて加工食品と乳製品を絶ったら口とアゴまわりのボツボツが完全に消えた経験がありまして、やっぱ重要なポイントなんだろうなーとか思った次第です。どうぞよしなに。

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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。