グリーンコーヒー豆抽出物でコレステロールの数値が改善するぞ!というメタ分析のお話
「グリーンコーヒー豆抽出物」っていうサプリがあるんですよ。一般的なコーヒー豆のように焙煎をしてない生豆を「グリーンコーヒー」と呼んでまして、こいつがダイエットに効くとか健康にいいとか言われてるんですね。
で、その効果については一応のデータがあるものの、「人気のダイエットサプリ全9種レビュー」で書いたとおり「まぁ別に買うほどの効果はないかなー」ぐらいの気持ちでおりました。
ただ、近ごろ出てきたデータ(R)を見てたら、「グリーンコーヒーはコレステロールに効くよ!」って結論になってて「おっ!」と思った次第です。
これがどんな研究だったかと言いますと、グリーンコーヒーに関する先行研究からわりと質が高めな17件を選んで、「どれだけ脂質プロフィールに影響を与えるのか?」を調べたメタ分析になっております。全体的にデータの質はそこそこな感じですけど、参考にはなりましょう。
というわけで、ここからわかったことをざっくりまとめると、
- グリーンコーヒー豆抽出物は、平均で総コレステロールを 4.51 mg/dL下げ、LDLコレステロール(いわゆる悪玉)を4.38 mg/dL下げる
- 逆にHDLコレステロール(いわゆる善玉)は2.63 mg/dL上がる
- 中性脂肪のレベルには有意な差が見られない
- 実験期間が8〜11週間ほど続いたテストのほうが、それより短いトライアルよりも良い成績が出ている
- グリーンコーヒー豆抽出物は1回400mg以上の用量から効果が確認された
みたいになってます。そこまですごい効果ってわけじゃないものの、コレステロールの数値にお悩みの方が、運動や食事の改善のサポートに使うにはアリじゃないでしょうか。
じゃあなんでグリーンコーヒーが効くのかと言いますと、研究チームいわく、
グリーンコーヒーが脂質プロフィールに良い効果をもたらす原因には、いくつかのメカニズムが考えられる。 グリーンコーヒー抽出物は多量のクロロゲン酸をふくんでおり、これが脂質とコレステロールの腸内吸収や肝臓での生合成を阻害することによって総コレステロール値を低下させるのだろう。
とのこと。コーヒーの健康成分として有名なクロロゲン酸(抗酸化作用が高い)が脂質に良い影響を与えるんじゃないのか、と。クロロゲン酸は普通のコーヒーにも入ってるんですけど、熱に弱い成分なので、焙煎してないグリーンコーヒーの方が含有量は多くなるんですよね。
まぁ個人的には「まだグリーンコーヒーサプリを買うほどじゃないかなー」って感じではありますが、クロロゲン酸の抗酸化作用にはちょっと注目しておきたいところではあります。そういえば、花王が手がけた実験(R)なんかでも、0.48gのグリーンコーヒーエキスで血圧が10mmHg下がったなんて結果も出てまして(体重は減らなかったみたいですが)、それなりにメリットはあるんだろうなーって印象ですかね。
そんなわけで、最後に例によって例のごとくサプリのアフィリンクを貼っておきますが、特に買わなくていいです(笑)