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筋トレしたいけど時間がない!という人は最低どれぐらいトレーニングすればいいのか?問題

 

筋トレしたいけど時間がない!といったお悩みを抱えた人は少なくないでしょう。ガチな筋トレ好きは週5とか6でジムに行ったりしますが、さすがにそこまでの時間は取れませんもんね。

 

 

ってことで、ノルウェー科学技術大学などのチームが行ったレビュー(R)は、過去の文献をもとに「筋力トレーニングを最適な時間効率でプログラムする際には?」ってところをまとめてくれていて、非常に使えそうでした。

 

 

あくまでナラティブレビューなので、標準化された検索や、取り上げた文献の品質チェックなどはしてないんですけど、おおよその結論は妥当なものだし、提示されているアドバイスも実践的なんで、「筋トレの時間がない!」という方には参考になるはずであります。

 

では、さっそく本論から得られたトピックをまとめていきましょうー。

 

  • 基本的に、多関節エクササイズは、単関節エクササイズよりも筋力と最大酸素消費量の向上に効果的であると報告されている。そのため、筋トレメニューを考える時は多関節エクササイズ」を優先する方が時間効率は上がる

 

  • バーベルトレーニングは、ダンベルに比べて総筋力の活性化が高くて負荷も重いため、より時間効率がよいと思われる。ただし、バーベルをうまく使うにはスキルが必要なので、結局は自重トレーニングの方が汎用性は高いかも

 

  • 1回のトレーニングの中で、以下のエクササイズを最低1回は実施する
    • 脚を押すタイプのエクササイズ(スクワットとか)
    • 上半身を引くエクササイズ(懸垂とか)
    • 上半身を押すエクササイズ(ベンチプレスとか)

 

  • エクササイズの種類は、トレーニングの目的、利用可能な環境、個人の好みに応じて、マシンやフリーウェイトでもなんでも好きなものを使えばOK

 

  • 1週間あたりのトレーニングボリュームは、1週間のトレーニング頻度よりも重要である

 

  • 最適なセット数についてはまだ謎が多いが、これまでに得られたデータによると、トレーニングのボリュームが増えるほど筋力と筋肉量は改善しやすい。ただし、より低いトレーニングボリューム(5セット以下)でも、筋力と筋肥大の両方を改善できることは実証されている。

    そこで、1週間あたりのトレーニングは1セット6~15RMの負荷で、それぞれの筋肉グループごとに週4セット以上を行うことが推奨される(筋肉を限界まで追い込みたい場合は15~40回の回数をやってもOK)

    あとは個人の時間的な余裕に応じて好きなようにボリュームを増やしていけばOK。1週間あたりのセット数どのように配分するかは、個人の好みに任せて好きにしても構わない

 

  • ちなみに、高負荷(1RMの60%以上または15RM以下)と低負荷(1RMの60%未満または15RM以上でレップ数は15~40)を比べた場合、どちらも同じぐらいの筋肉量アップが見込める。もちろん、最大筋力を上げたい場合は高負荷のほうが有利だが、低負荷でも(高負荷ほどではないが)筋力向上は見込める

 

  • 筋力や筋肉量を維持(増加ではなく)するのが目的なら、さらに少ないトレーニングでもOK。筋力を維持したいだけなら、各エクササイズを週に1回3~4セット行うだけでも十分

 

  • スーパーセットドロップセットレストポーズなどの高度なトレーニング技術は、トレーニング量を維持しながら、従来の方法よりもトレーニング時間をおよそ半分にカットできる。しかし、これらの方法は、筋力よりも筋肉量アップを狙うのに適していると思われ、長期的な効果についてはさらなる研究が必要だと思われる

 

 

そんなわけで、基本的には高ボリュームを目指すほうが筋肉は発達するものの「1セット6~15RMを週に4セットでもそこそこいけるよー」ってあたりは、時間がないトレーニーにはうれしいアドバイスじゃないでしょうか。個人的には、ひとつのメニューにつき週に20〜24セットぐらいやってますけど、旅行などでトレーニングができないときなどにはありがたい知見ですね。

 

 

 

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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