結局、目標は人に話したほうがいいのか悪いのか
https://yuchrszk.blogspot.com/2014/08/blog-post_89.html
「目標は人に話そう!」って話は昔からありまして、それこそ「徒然草」の150段なんかにも「下手なうちは人に知られないようにしようとか思ってる奴は何にも上手くならない」と断言されてたりします。が、2010年の論文(1)によれば、このアドバイスは必ずしも正しいわけじゃないらしい。
これはニューヨーク大学の実験でして、 163人の被験者に、まずは各自の目標を紙に書いてもらったうえで、以下の2グループにわけたんですね。
- 目標を人に伝える
- 目標を人に伝えない
その後で目標に近づくための作業(資格の勉強とか)を自由にしてもらったところ、人に目標を伝えたグループのほうが、先に作業を止めちゃう確率が高かったとか。そのくせ、目標を人に伝えたグループのほうが「目標に近づけて満足した」と答えたんだそうで、要は人より努力してないのに自己満足だけは高かったってこってすな。
これは、目標を人に話しただけで「ゴールに一歩近づいた!」と思う心理が働くからだそうで、結果としてモチベーションが下がっちゃうみたい。このあたりは、「『ダイエットには運動が必要だ!』と思っている人は太りやすい」で紹介した心理と似てる感じですね。
ちなみに、この実験に関しては、デレク・シヴァーズのスピーチでも解説されてますんで、合わせてご参照ください。
ただ、一方では、イギリスのリチャード・ワイズマン博士の研究では、目標を人に話すことでプレッシャーがかかって達成しやすくなるってケースもやっぱりあるみたい。
結局のところ目標設定のデメリットを意識しつつ、自分のキャラに合った運用を考えていくしかないんかなぁとは思います。目標達成に関しては、ハース兄弟がオススメする4つのポイントがシンプルでわかりやすいのでお気に入り。
credit: Chi Chi TSAI via FindCC