体にめっちゃ悪い「超加工食品」を食べるとどこまで太る?問題
最近、このブログでは超加工食品の話をよくしております。
超加工食品ってのは、
「食材を工業的に多段階で加工し、食品添加物(香料、保存料、乳化剤など)を含む食品」
みたいに定義されてまして、だいたいポテチ、クッキー、エナジードリンク、ソーセージ、ハム、インスタントラーメン、砂糖入りのシリアルなどが当てはまることが多いっすね。とにかく原料がわからないレベルで加工されまくってる食品を、学問の世界では「超加工食品」と呼んでるってことです。
当然、このブログでは「超加工食品はできるだけ避けましょうねー」ってスタンスなんですが、最近の研究(R)では、「超加工食品を1週間食べるとどれぐらい体重は増えるの?」ってポイントを調べてくれてて大変ためになりました。超加工食品は脳を「もっと食べたい!」って気にさせるので、以前から太るとは言われてたんですが、実際にどれだけ体重が増加するのかってポイントですな。
この研究は、日本人男性9名(平均年齢30歳、平均BMI27.4)を対象にしたランダム化クロスオーバー試験でして、以下の2種類の食事をランダムな順番で7日間ずつ実施してもらったらしい。
- 超加工食品のみの食事:超加工食品の割合が全体の99.1%。ソーダ、ドーナツ、フライドポテトなどがメイン。
- 非加工食品のみの食事:超加工食品の割合が全体の0%。
この時、すべての参加者には「提供された食事が好きなだけ食べてOKです!」と指示してまして、純粋に「超加工食品がどのような影響を及ぼすのか?」を調べるデザインになっております。
その結果がどうだったかと言いますと、参加者が超加工食品を食べた週には、以下のような変化が見られたんだそうな。
- カロリーを平均814kcal多く摂取!
- 咀嚼回数が減少!
- 体重が平均1.1kg増加!
ってことで、たった1週間で1.1kgも体重が増えるという、実に恐ろしい結果っすね。もしこれを1ヶ月続けたら、体重が約4.4kgも増えちゃう計算になりまして、こいつはヤバいとしか言いようがない感じですね。
では、なぜ超加工食品を食べると体重が増えるのでしょうか?大きな理由は以下の2つだと考えられております。
- 超加工食品は「噛まなくても食べられる」:この研究では、超加工食品を食べると咀嚼回数が減ることが確認されてまして、これは過去の研究とも一致する結果だったりします。たとえば、2023年の研究(R)では、よく噛む人ほど少食になることが示されてまして、これは咀嚼回数が多いと、満腹中枢が刺激され、自然と食べる量が減るからであります。
しかし、超加工食品は柔らかく、噛まずに簡単に飲み込めてしまうものがほとんどでしょう。ドーナツやポテトチップスなんかは、ほぼ咀嚼なしで食べられちゃいますからねぇ。その結果、満腹感を感じる前に食べすぎちゃうわけっすな。
また、噛む回数が少ないと消化吸収のプロセスにも影響が出るのも要因のひとつでしょう。しっかり噛んで食べると消化酵素が十分に分泌され、血糖値の急上昇を抑える効果がありますから。 - 高脂肪・高糖質・高塩分で「食欲がブーストする」:超加工食品の多くは、脂肪・糖分・塩分が多めに作られております。これらの成分は、脳の「報酬系」を刺激し、「もっと食べたい!」という欲求を生み出しますのは間違いないところです。
実際、超加工食品を多く摂取する人は肥満リスクが高いことは、多くの疫学研究で示されてますし、あるランダム化試験(R)でも、超加工食品のみの食事を2週間続けた参加者は、体重が平均0.9kgほど増加したなどと報告されております。
そう考えると超加工食品で太るのは当然な気がしますが、ここで重要なのは「超加工食品=悪」ってわけでもない点です。実は、食品の種類によっては、体重が増加しない超加工食品も存在するんですよ。具体的には、以下のような区分けになります。
- 体重が増えやすい超加工食品
- 砂糖入り飲料(ソーダなど)
- ポテトチップス
- 加工肉(ベーコン、ソーセージなど)
- 体重が増えにくい超加工食品
- 人工甘味料入り飲料(ダイエットソーダなど)
- 全粒粉パン(欧米のパンの多くは超加工食品に分類される)
- シリアル(砂糖入りのものでも影響は小さい)
- 植物由来の代替肉(大豆ミートなど)
こんな感じで、超加工食品とひとくちに言っても、影響の強さは食品によって異なりますんで、十把一絡げに考えないようによろしくお願いいたします。
結論として、超加工食品を完全に避ける必要はないんだけど、減らすだけで体重管理がしやすくなる可能性がまた一段と高くなったと申せましょう。
- 高脂肪・高糖質・高塩分の超加工食品を減らす
- 特に、ソーダやポテチなどの「体重増加と関連が強い食品」を控える
ってなシンプルな工夫をするだけでも、体重の管理には役立ってくれるはずであります。どうぞよしなに。