年を取れば取るほど人生は幸せになる
「人生っていつが一番幸せなの?」って議論は大昔からありまして、「アラフォーは人生のどん底だ!」みたいな話があるいっぽうで、逆に「中年こそ最高!ってデータ」があったり。どうも統計によって結論がバラバラで、なかなか決定的な話は出てないのが現状かと思います。
ってとこで新たに出た論文(1)では、「年を取れば取るほど人生は幸せになる!」って結論になってまして、いよいよ混迷が深まっております(笑)
1歳でも年をとれば幸せが増す
これはサンディエゴ大学の研究で、21〜100歳までの男女1,546人を対象にしたもの。全員に電話でインタビューを行い、それぞれのメンタルヘルスや幸福感をチェックしたんですね。
その結果は、
精神的・社会的に良好な状態は、年を取るほど直線的にどんどん増加していく。
参加者たちは、1年ごと、または10年ごとに、自分の人生について「気分が楽になった」と報告した。
とのこと。とにかく1歳でも年をとれば、前の年よりも幸せが増すんだ、と。
わたし自身も、年を取るほど生きるのが楽になってまして、「20代には戻りたくない!」と思ってるタイプなんで、今回のデータのほうがしっくりきますねぇ。
年を取ると幸せになる理由
こういった結果が出た理由は不明ですが、この論文だと、
- 年をとるほどストレス対策がうまくなる
- 小さなことにこだわらなくなる
- 年をとって知恵がつく
- 感情のコントロールがうまくなる
みたいな原因があがっております。
確かに、わたしもアラフォーになってからは、些事にはこだわんなくなったかも。「残りの人生が少なくなった!」って実感が強くなったんで、あんま小さなことに意識が向かなくなったというか。
いい年してギラついてると不幸になる
じゃあ、なんで「中年は人生のどん底!」みたいなデータも多いのかって話ですが、そのあたりもまだよくわかっておりません。が、インタビューの内容を見ると、どうも今回の研究は、メンタルヘルスを重要視したのが大きいのかも。
つまり従来のリサーチだと、「モテた!」とか「金がもうかった!」みたいな人生の喜びにフォーカスしたデータが多かったのに対し、今回は「ストレスや不安が少ない!」とか「人生に満足してる!」といった側面に重きを置いてる感じなんですよね。
実際、「アラフォーは不幸だ!」って結論が出た2013年の幸福度調査を見ると、
- 「異性だ!金だ!」と血気盛んなアラフォーは不幸になりがち
- 適度に人生をあきらめたアラフォーのほうが幸福になりがち
みたいな傾向もあるのがおもしろいところ。要するに「いい年してギラつきなさんな」ってことですかね。
いずれにせよ、今回のデータは希望があっていいんじゃないでしょうか。なんせ年を取るほど幸福になれると思えば、いまが辛くても耐え抜きやすいのではないかと。